In the dentist's waiting room, I read National Geographic's "Yosemite Climbing." Now rock climbing is more about speed and/or free solo.
When Half Dome was first climbed in 1957, it took the team ton of gears and 5 days. In 2008, Alex Honnold, free soloed the 2000 ft NW face of Half Dome within 2hrs 50min.
How about the Nose, the 2916 feet route of El Capitan? Lynn Hill first free solo-ed the Nose in 23hrs.
The record for the Nose is an unimaginable two hours, 36 minutes, and 45 seconds, set last November by Potter and Sean "Stanley" Leary.2:36:45!!!
Superclimbers in Yosemite (c) National Geographic |
歯医者の待合室でナショナルジオグラフィック5月号のヨセミテ・スーパークライマー特集を読んだ(日本版、英語版は全文読める)。
世界中からロッククライマーが集まり、車に寝泊まりして断崖絶壁に挑むメッカ、ヨセミテでは近年、新ルート制覇を競う開拓時代が一段落し、フリーソロ(命綱なしの丸腰登攀)、スピードアッセント(速さを競う登攀)の新時代に突入している。
記事冒頭で紹介されてるのは、2008年にハーフドームをフリーソロ初制覇した今注目の若手アレックス・オノルドだ。1957年に重装備で初登頂したチームが丸5日かかった岩の山に、粉の袋だけ腰から提げて2時間50分でするする登ってしまった。
後半出てくるのは1994年にエル・キャピタン最難関ルート「ノーズ」(2916フィート)のフリー初登を果たした伝説のクライマー、リン・ヒル。彼女も普通3~5日かかるルートを23時間で登った(命綱あり)。
一方、ノーズの最速登攀は平山ユージとハンス・フローリンが2002年に2時間48分50秒の世界記録を樹立後、2007年10月にアレックス&トーマス・フーバー兄弟が破って平山&フローリンが2008年抜き返し、2010年11月にはポッター&ショーン・リアリー(スタンレー)が2時間36分45秒の新記録更新…2時間36分45秒!!
(因みに上の映像の最後に出てくるのはインドのスパイダーマン、Jyothi Raju。貧しさから逃れるため猿を真似た独自のクライミングスタイルをマスターし一躍有名になった人だ。重力も逃れてしまったんだろうか。断崖絶壁で逆立ちしちゃってるよ)
以下はノーズ2時間半の壁に挑むフーバー兄弟のドキュメンタリー「To the Limit」からの映像だ。命綱があるとは言え、スピードアッセントの修羅場なムードがよく分かる。
軽装でスピード勝負な登攀は、雪山でも流行ってる。アルプス三大北壁(アイガー、マッターホルン、グランドジョラス)の最速登頂記録をことごとく塗り替え、ヒマラヤのスピードクライミングを夢見るスイス人登山家ウーリー・シュテック(Ueli Steck)のアイガー登頂の時の超人映像もドゾ。
まったくこの人たちの感覚はどうなっちゃってんだろうね!?
…と不思議でならなかったのだけど、先週読んだ沢木耕太郎の「凍」に踏切りのエピソードがあって少し理解できた気がする。渡らずにはいられない、登らずにはいられない、誰か止めてくれよってぐらいの宿命的な衝動なのね…。
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