「電気自動車を殺したのは誰なのか」とTesla:Who killed the Electric Car?



これはソニーピクチャーズ2005年のドキュメンタリー映画『Who killed the Electric Car?』(要約クリス・ペイン監督インタビュー)。GMが'96年に売り出し2003年に生産停止となった幻の電気自動車EV-1消滅の裏事情を描いたものだ。

月々のリース料が割高で、充電時間が長く、走行距離が短い…といった表の事情だけでは説明がつかないところを丹念に追い、結論は観た人の判断に投げている。

このEV-1の廃車と入れ替わりに人気フル回転で売れたのが、燃費最悪のHummerである。2009年モデルH3のガロン当たり走行マイルは13-18 mpg


そして生産停止から5年後。

ガソリン価格高騰の煽りを受け、GMの今年5月のトラック売上げは前年同期比39%減、Hummer売上げは60%減。同社はSUVは生産縮小を決め、Hummerブランドは売却・廃車したがっている。代わりに生産承認を発表したのが、電気自動車「Chevy Volt」だ(Who Killed the Hummer? - GM-VOLT参照)。

で、実はこの作品。続編も用意されている。その主人公がサンタモニカ1号店に続き、本日シリコンバレーにショールームがオープンとなった電気自動車「Tesla(テスラ)」(2003年創業)である。


価格$109,000のこのロードスター。生産数は週4台だが、2ヵ月後トランスミッションの準備が整い次第、大量生産モデルが出るので、年内には月産100台まで漕ぎ着ける見通しだと同社ブログにはある。

真っ先に飛びついたのはセルゲイ・ブリンとラリー・ページ、あとHummer伝道師シュワちゃんで、これまでに予約金を払った人は1100人ぐらいもいるらしい。なんでも試乗予約は1日1件のペースで受け付けてるのだけど、「5000ドルのデポジット(購入後払い戻し)を払わなきゃならない」んだって!

立ち上がり3.9秒で60mphまで加速。クラッチペダルなし。トップスピード125mph。走行マイルは市街231マイル、高速道で224マイル(2008年2月実施のEPAテスト結果)、暴走しても120マイルいける。充電所要3時間。

名称はエジソンの陰で消えた天才科学者ニコラ・テスラに因む。瞬間移動できる、みたいな願いを込めたのかしらん?


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