アマゾンのワンクリック特許を破った男:Amazon One-click Patent Rejected by USPTO

All but five of 26 claims to Amazon's 1-Click Patent (US Patent Number 5,960,411, filed in 1997) was rejected by USPTO. The ruling came as a result of one-man campaign by LOR's motion actor, Peter Calveley in New Zealand. Huge UTU by Orc, or Goblin...

igdmlgd: AMAZON ONE-CLICK PATENT REJECTED BY THE US PATENT OFFICE AS A RESULT OF MY REQUEST

[War on Amazon patent began with a GRRRR!!! -smh]

米特許商標庁(USPTO)が再審理の末、アマゾンのワンクリック特許出願26項目のうち5項目を除くすべてを「特許不能」と却下した。

ワンクリック特許は1997年アマゾンが出願した(特許番号5,960,411/原本)。1999年、特許が下りて3週間後に米書店チェーン最大手バーンズ&ノーブルのネットショップを特許侵害で訴えて、「クレジットカードと住所を記憶してクリック1回で決済するという、そんな当たり前の技術になぜ特許?」と随分反感を買った。

あの論客ティム・オライリー氏も散々叩いて従来技術(prior art)を公募していたが、特許破りは競合他社でも弁護士でもなくて、映画『ロード・オブ・ザ・リング(LOR)』のモーション俳優Peter Calverey氏(36、写真上)が成し遂げた。

昨春のCnetの記事には「小さな役」と氏の紹介があるが、それを読んだ方がこちらで、
「小さな役」って何だ?^^; ホビット(※人間よりも小柄な種族)のことを言ってるんだろうか?[..]…ワンクリック特許の再審理よりも、そっちの方が気になってしゃーない。(笑) 何の役で出てたんだーっ。^^;;;
と叫んでおられる。要は動きだけ提供する人ね。顔は出ない。LORのような壮大な戦闘シーンでは複数のモーション俳優の動きをベースにCGでゴブリンとかのクローン作って大量に使い回しているわけ。このピーターさんは2003年、「LORのエンディングロールにモーション俳優の名前も出せ」と問題提起して一度ニュースになっている。

一人キャンペーンの軌跡はブログでどうぞ。再審理請求の手数料2520ドルは、このブログに集まった募金でカバーした。

大学の専攻はサイエンスと経済で、特許弁護士になろうとしてなれなかった。元来が特許愛好家なところにきて2004年10月4日、アマゾンから発注した本の配達がたまたま宅配便の不備で遅れて頭に来たのが直接のキッカケらしい。2004年11月ブログに「UTU(マオリの言葉で“仇討ち”)の番だ」と宣言してる。

26項目のうち8つは、例えば雑誌ニューズウィークが特許が下りる2年前の1995年に掲載した記事「The End of Money?」が証拠となったようだし(サイトでボタンをクリックするだけで“全Sandra Bullock関連記事の注釈付き参考目録”を選んでDLできる、とある)、従来技術の存在を匂わす記事と特許を片っ端から集めて見直しを求めた。

5月のエントリを読むと、一番崩したかったのは特許申請No.11の「ワンクリック発注」みたいね。これはアマゾンの特許に先立つ1996年に「ネットのセキュアな決済処理システム」に特許が下りているほか、 DigiCashという決済方法もマアゾンより早くからあった。

特許利用料を払っているiTunesなどネット小売店にとっては規制が緩まるだけでも朗報だ。アマゾンは12月9日までに対応を決めなくてはならない。

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