April 14, 2011

忘れ去られたツイッター共同創業者:Twitter's Forgotten Cofounder, @Noah Glass - Business Insider

He was right in saying 'i started this' (c) @noah
「これは僕が始めた」という自己紹介は本当だった

When asked about Twitter co-founders, you'll remember Jack Dorsey, Evan Williams and Biz Stone, but that's about it, right?

Wroooong.  As Apple has Ron Wayne, Twitter has Noah Glass.   However, unlike Ron Wayne who jumped off from hippie wagon by himself, Noah Glass got fired for... what?  Being too involved and too passionate about the product?   Ah... life is not fair. Really.  Twitter, do some justice, or else.

Noah Glass tells all to Business Insider's Nicholas Carlson.  A masterful interview to say the least.  Everyone forgot him but he didn't and tried to reach him after all those years.  Maybe life can be fair if we have guys like Nicholas Carlson.

ツイッター創始者と言えばジャック・ドルセー、エヴァン(イヴ)・ウィリアムズ、ビズ・ストーンだが、実はアップルにロン・ウェインがいるようにツイッターにも忘れ去られた共同創業者がいる。ノアー・グラス(Noah Glass)だ。

ずっと雲隠れして最近サンフランシスコに戻ってきた彼をBusiness Insiderのニコラス・カールソンが掴まえてインタビューした。ロンみたいに自分から辞めたんじゃなく、もっと事情は複雑だった…。

An Interview With Twitter's Forgotten Founder, Noah Glass


by Nicholas Carlson, Business Insider, April 13, 2011

ノアー・グラスはツイッターの共同創設者だ。が、誰もその名を知る者はいない。
2006年に早々と会社を追い出されてしまったからだ。

その前はOdeo(オデオ)というスタートアップの共同創設者をやっていた。そこに投資をして共同創設者兼CEOになったのが、イヴ・ウィリアムズ(Ev Williams)だった。

Odeoはポッドキャスティングのプラットフォームを目指していた。が、AppleがiTunesをオープンし、Odeoの社員は全員パニックに陥った。

ウィリアムズは全員に言った。「なんか次やるもの考えろ!」

ジャック・ドーシー(Jack Dorsey)と開発者フローリアン・ウェッバー(Florian Webber)と組んで、グラスは「Twitter」というアイディアを売り込んだ。その名はグラスが自分で考えたものだ。ウィリアムズはいたくそのアイディアが気に入り、グラスにその責任者を任せた。やがてグラスはそのプロダクトの虜になり、ウィリアムズにTwitter部門をスピンアウトして独立した会社にしたいと言う。

ところがもうOdeoでうんざりこいていたウィリアムズは2006年夏、OdeoをTwitterなどの会社資産込みで丸ごとOdeo投資家たちから買い上げて「Obvious」と社名変更し、ノアー・グラスを解雇してしまったのだ。

このTwitterの知られざる歴史についてはここに詳しく書いた通りである。

あの取材中、編集部はグラスとやっと連絡が繋がった。彼は2年近くTwitterもYouTubeもブログも更新していなかった。友人の間ではどうせアラスカにでも引っ越して人生ドロップアウトしたんだろうと思われていた。

対話の中でグラスは、歴史から取り残される気持ちがどういうものか、友人に「裏切られる」気持ちがいかに辛いか、エヴァン・ウィリアムズがOdeo投資家にTwitterに虚偽のデータを見せて話をつけたかどうか、といった話題に触れた。以下に再現しておこう…



BUSINESS INSIDER: もし違ってたら訂正してね。誰も口にはしていないけど…Twitter共同創設者はあなた…ですよね?

NOAH GLASS: まあ、そうね。それで合ってるよ。

ストーリー(記事・社史)には出てこないので、最初はそれが受け入れられなかった。ものすごい愛情と労働を注ぎ込んで生み出したものだからね。あれを形にして、世に出すために。1トン分もの努力とエネルギーをつぎ込んだ。

それがどのストーリーにも出てこないんだから、最初はどうしてもこの状況が飲み下せなくて苦労したよ。でもそのうち気づいたんだ、これは自分が創出を助けたプロダクトに起こってることであって、自分が悪いんじゃないってね。Twitterそれ自体が台風の目なんだ。Twitterは驚異的現象であり、恐ろしく有益なツールであり、信じられないほど便利で、多くの人を助ける。ストーリーの主役は僕じゃないんだ。まあ、それでいい。

BI: 2006年はじめの話を少々お願いします。どういう経緯でこうなったか。

NG: 率直に言うと(Odeoは)大揺れだった。投資家たちもその状況に満足していなかった。EvもCEOとして会社の成長・方向性に満足していなかった。みんな他のものを探していた。バックアップのプランをね。金はある程度あるし、チームもある。それであれこれみんなで実験を始めたんだ。

僕はMySpaceや他のソーシャルネットワーキングとかで人がどうコミュニケートしているか調べてみた。みんなどんな風にコミュニケートしたがってるのか、こう使いたいのにシステムがそうデザインされてないところはないか調べてみたんだ。でも人が試すコミュニケートにはある決まったかたちがあることに気づいた。非同期、非リアルタイムなコミュニケーション。まるでブログという発想が土台にあるような感じでね。

ジャック(・ドーシー)はスター社員なのに、自分の仕事には不満を抱えているようだった。Odeoの尻拭いの仕事を沢山引き受けていたんだ。僕は彼ととても近しい友だちになって、一緒につるむ時間が長くなった。

彼はステータス更新にとても関心があって、ステータスでなんかできないかってアイディアを僕に話すようになった。彼はその前にも、自転車便のメッセンジャー風のステータス更新システムを開発していた。そのどこに彼が魅力を感じるのか、僕は理解に努めた。それと並行して僕らは「グループ」モデル…つまりどのようにグループが形成されるかについても調べた。こうしてステータス更新のアイディアとグループのアイディアが頭の中で一緒になったとき、これだ!って閃いたんだ。後にTwitterとなる理想のあり方がね。それは、その場その場でグループを形成するメカニズムに非リアルタイムなステータス更新を加え、それを全部携帯電話をベースに展開するというものだった。

「おー見えてきた、これ一緒になったらすごいものできるな」。僕は隣のジャック・ドーシーに言った。ミッション通りの車の中で、外は雨。彼を家に送る途中の会話さ。それは僕の中ですべてがひとつに繋がった瞬間だった。

早速ふたりでOdeoに取って返してチームのみんなを招集した。と言っても本業とはかけ離れたチームだから、僕、ジャック、フローリアン(・ウェバー)とあとは契約社員だけだけどね。(フローリアンは)当時ドイツから遠隔で働いてた。フローリアンには取材したの?

BI: 探したんだけど、なかなか連絡とれなくて…
NG: 僕もこの5年、一度も話してない。彼は自分なりの人生観もってる人だからな。素晴らしい奴さ。彼もかなり大きな貢献を果たしたんだよ。

ここんところは念を押しておきたいのだけど、ツイッターは手柄が認められた人もいれば、認められなかった人もいるけど、それはさておき、あれはグループが一丸となってみんなで手にした成果だった。大勢の人がアイディア出してくれたし、あのグループがなかったら今ごろ実現なんかしちゃいない。自分の手柄にする人もしない人もいるだろうけど、そんなこと実はどうでもいいことなのかも。あれはコラボレーションだった。ほとんど必要に迫られて恊働したようなもんだけど、それでもコラボレーションだったんだ。

いろんな意味で我々は別の何かを求めていた。そりゃ大変なプレッシャーだったさ。もう2ヶ月先は何もやること残ってないんじゃないの…という感じで、これから何すりゃいいのか全く先が見えなくてね。僕も何か別のことを探していたし、このチームでずっと一緒にやっていきたい、その一心だった。

僕は骨と皮のチームを編成し、会社の本業と本当に切り離して、イヴ・投資家直属でそれを運営していた。本業と距離を置くためなら自分にできることはなんでもやった。Odeoではいろんなことが起こっていたからね。改善してなんとか売却しなきゃならない…気が散ることが多くて、切り離しておくのは大変だった。僕は言うなれば沈みゆく船の中にいて、そこからロケット打ち上げを企てる人みたいなもんだった。船は大揺れだし、怖くて。ナーバスな時期だった。

BI:  Odeo投資家のひとりから聞いた話なんですけど、みんなに自分からアプローチして、「なあ、これスピンオフしてTwitterって会社始めせてくれよ」と言った時期があったとか。本当ですか?

NG: ああ。本当だよ。たぶんあんなことしたから今こうして外されてるんだろうなー。Odeoが僕の周りで音を立てて崩れていく。Twitterにはそうはなって欲しくなかった。

僕らもソフトローンチはやったのだが、僕はそれをごく内々に留めておいた。技術面のことをセットアップする間は、誰にも僕らのやってることを知られたくなかったからだ。

最初は全部、僕の机の上のラップトップで動いていた。IBM Thinkpad。あとはVerizonのワイヤレス接続カード。それは全部僕の机の上にあった。僕はそれ(Twitter)を拾って世界中どこでも持っていけた。あの頃は本当に楽しかったな。

BI: TwitterをOdeoからスピンオフしたいと思ったのはその頃のこと?
NG: その計画だった。これで独立しようっていうね。本当にまだ始まってすぐだってのに、僕は生まれて一度も感じたことのないような妙な感覚に襲われたんだ… これはデカいぞ、という感覚。そもそもの始まりからその手応えはあった。人には物狂いと思われたと思う。余りにもアレだったから。今思うと、それが裏目に出てしまったのかもね。自分たちのすぐ目の前に、ものすごいものが、ある。―あんな強い手応え感じたのは前にも後にもあの時だけだ。時間さえ与えてやれば成長するのは目に見えていた。

僕は独立に必要な書類もすべて書き上げて、あとは滑り出すだけになっていた。もう駆け出すだけだった。ところがそうはならなかったんだねぇ。

BI: ある投資家になぜあなたじゃなくエヴァンが会社の経営者になったか聞いたら、イヴはぶっちゃけ金があるからなって言ってましたよ。

NG: ですね、彼には力があった。今思い返すと、あれで良かったと思う。それでうまくいったんだから、ね? 当時はそうは思えなかったけど。

たぶん僕だったらもうちょっと違ったやり方をしてたと思う。それも最初の頃、Evと僕とで折り合いのつかないことのひとつで、自分なら違ったやり方をするって僕から彼に言ったりした。こう言うと陳腐だけど、本当のことを権力者に言うと、影響はいろんな形で跳ね返ってくる。エヴァン・ウィリアムズはパワーハウスだからなあ。彼には取材したの?

BI: しようとしましたが、あまり話したくない感じでした。

NG: 相手選んで話せる立場だからね。彼はBloggerを作った人で、ブログ界にものすごい影響力を持っている。確かに素晴らしいスキルの持ち主だよね。彼がTwitterに貢献したことで、結果としてTwitterは目覚しく成長した。

最初の頃、僕は我々が予見した成長と、今我々が目にしているような共有を支え切れるメカニズムの構築に長い時間を割いて取り組んだ。最初は人と人の間のソーシャルな側面のお陰でプロダクトは成長していった。警察署・消防署が今これで市の最新情報流しているけど、あの使い方も我々は最初から想定してプロダクトに実装していたんだ。初期段階ではそういうものを沢山出して細かく内容を詰めていた。

BI: Twitterの威力にほぼ一発で気づいたと先ほど言いましたけど、エヴァンがそれを見抜いたのはいつ頃だと思います?

NG: 正直言って彼に見えてるかどうかは未だによくわからない。もうCEOでもないしね。たぶんそれが全てを物語っているんじゃないの。彼も他のみんなも、周りの人たちの顔色を見て自分の動きを決めるようなとこあるでしょ。友だちが早々に飛びつくと、「おお、これはなんかすげーぞ」と思ったりする。彼自身なんかビッグなものだと気づいていたかどうかって聞かれても、思い当たる節はまったくないよ。

BI: Twitterを投資家から買い戻す前に、Twitterの価値に気づいていたと思います?

NG: イエス、もちろん気づいてたさ。イヴはとても抜け目のない人だ。抜け目のないビジネスマンで、場数も踏んでいる。過去に失敗も沢山した。大失敗もした。あれは彼のビジネスのやり方なんだ。―自分とは距離を置いて、価値を見極めるのね。

狂信者とは対極のタイプだね。自分が狂信的だったとは思いたくないけど、僕が何かに対してものすごく情熱を傾けるタイプなら、彼は超論理的で物事を計算し尽くすタイプ。エヴァンと僕は両極端だった。僕はある物事にとても熱中して、自分が信じることには熱くなる。熱を込めて語り、両手振り回して、上下に飛び跳ねて、自分の言いたいポイントを証明しようとしたり、アイディアに注目を集めることにエネルギーをつかう。一方、彼はじっくり座って考えて、文章に書き留めて、歩き去ってしまう。で、それについてビシっと報告書を書いて戻ってきて、こう言うのさ。「これがオレの意見だ」。とても計算高い。


BI:  Odeo投資家相手にスロープレー(ブラッフの逆。ポーカー用語。強いカードを持っているのに、わざと弱く賭けて相手を欺くこと)したと思います? 彼が投資家に送った文書を今から読み上げますね。2006年9月のものです。

「ところでTwitter―名前はみんなも読んだかもしれないが―もOdeoの価値あるピースのひとつだ。しかし何がどういいのか、まだ早すぎてわからない。開始から2ヶ月近くで、Twitter登録ユーザーは5000人にも達していない。僕はTwitterに今後も投資を続けるが、これでOdeoの投資損がチャラになるかどうかは何とも言えない。全く違う市場だし」

この書簡ではTwitterを実際より小さく見せてますよね。本当にTwitterの可能性に対して悲観的だったと思いますか?

NG: それについてはコメントを控えさせてくれ。何故かわかるかい? 自分が今なに喋ってるのかわかって聞いてるんだよね?

BI: わかりますよ。

NG: だよね、もちろん。僕にはわからないよ。

BI: その問題を掘り下げることは重要だと思うんです。

NG: それは可能だ。どうぞ。それで僕にどういう影響が出るかは分からないけど。ちょっとひとつ聞いていいかいな、ニコラス?

BI: はい。

NG: 君が取材した印象では、どうなの? 投資家たちはそのことを快く思ってないのか?

BI: Odeo投資家の取材で受けた反応はこうです。

単にEvと友だち関係みたいなエンジェル投資家たちがいて、たぶんAriel Polerと、あとは単にお金を投じただけのGeorge Zacharyの友だちがいると思うんですけど、みんなヘマやっちゃったなと思ってる感じでしたよ。「オーマイバッド。もっと強く押しとけばTwitterとかいうやつが何か分かったのに」という感じですかね。

あとはもっと達観していて、Evがもうちょっと自分から言ってくれたら良かったのに、という人たちもいます。

ひとりかふたり、こう聞いてくる人もいます。「利用者がこのプロダクトにすごくエンゲージしている(はまってる)ことを示す数値をエヴァンは見たのに、それを敢えて隠して、価値あると判断したプロダクトを独り占めするために会社の資本構成を変えたんだろうか? そうなのか? 自分には分からないんだよね」

以上のようなことを言ってましたね。

NG: ある意味、僕も絶対なんかある気はするよ。

(だが)Evは長いこと不満を抱えていたんだ。Twitterが表に出る前から会社の仕組みには不満を抱えていた。Odeoの会社組織も、投資家との関係にも。

考えてもごらん。彼には金があった。権力も。一方、彼らは現実には何もしていなかった。役員会で我々が会社の現況を報告すると、彼らはイエス、ノーと言って、なんかちょこっとアドバイスする。彼はそんな仕組みが必要だとは思っていなかったし、嫌だったんだよね。で、暫くの間、抜け出そうとしていた。半年前に、何ヶ月間か。

別に彼はTwitterのCEOになりたかったわけでもないんだ。僕はTwitterのCEOになりたかったさ。でも彼は入りたいとも思ってなかった。一度も。

その投資家宛ての書簡で彼が言ったことに嘘はないしね。「今自分はこれこれのことをやってて、それに投資する」と言ってんだから、これはかなり大きな宣言だよ。ヒットすると思ったかどうかはともかくとして、なんかすごいものになるとは思っていたわけだ。

あの頃、彼はインキュベーターの会社を立ち上げたいと思っていたはずだ。Obviousは今のようになるよう考案されたんじゃなく、沢山のプロジェクトを傘下に置く会社を目指していた。インキュベーターみたいに。そのひとつにTwitterが加わるまで、彼はそっちの動きを止めたんだ。

BI: じゃあ、Ev(エヴァン)は投資家からOdeoを買い戻した時、別にOdeoの資産の価値を意図的に低く見せてたわけじゃないんですね?

NG: それは彼の頭の中に入ってみないと分からない。別の見方はいくらでもできるからね。彼はいい奴だった。誰かのためを思ってやったのか? それで本当にその誰かのためになったのか? その辺はなんとも言えないさ。計算ずくの動きだった? 間違いない。熟考の末? それも間違いない。そして彼は大儲けした。それも間違いない。あれは驚くべき投資だった。彼は素晴らしいディールを手に入れた。

BI: 昨秋イヴがCEOを辞めた時、ニューヨーク・タイムズが彼について大きな特集記事を出しました。その中で、彼の言葉じゃないけど、彼が言ったとみんなが言ってる変な語録って感じで引用されてた言葉があるんです。「Mr. Williamsは言った。成功する実業家は成功に辿り着くまでに敵をつくるものだと」

NG: それは本当のことだね。Odeoを始める前からEvはBloggerで沢山敵を作った。多くは必要に迫られてできた敵だ。もちろんエゴのぶつかり合いでできた敵もいるけれど。彼は(資金繰りがどん底で)会社を閉鎖しなくてはならなくなった。で、Bloggerで働いてた全員に辞めてもらったんだ。そしたらなんとGoogleに買われたのさ。そりゃみんな面白くないよね。この大型買収の直前に辞めさせられた人たちにしてみれば。

BI: 2006年夏にはTwitterが、規模は小さいながらもエンゲージメントが強いこと示す兆候はもうあったのでしょうか?

NG: むちゃくちゃ魅力的で、むちゃくちゃエンゲージングなものだった。僕はテストして、ショートコードやって、それが何か説明する解説も書いていたんだ。ショートコードのゲートウェイプロバイダに承認してもらわないといけなかったから。当時何人ユーザーがいたかはわからない。数は比較的少なかった。が、SMSゲートウェイ運営会社からは「これまで見た中で最高だ。SMSをこんな風に使ってるものの中ではベスト」と言ってもらったよ。何千というSMSアプリケーションを扱う彼らがそう言ったんだ。

指標は確かにあった。超コンペリングで、超エンゲージング。当時使った人は誰でもこれが他と違う特別なものだって気づいていたよ。

僕は役員会でこれを売り込んだ。あれが最後の役員会になってしまったけど。他の人たちが理解したかどうかは分からない。理解したみたいな感じではあったけど、完全に理解したかどうかは、どうかな。彼らは横道だと思っていた。

一度頭をこれでガツンとやらないと、その中の価値が絶対彼らには分からないというか。彼らにすれば投資先から注意が逸れる横道に見えたんだね。自分が投資したのはOdeoなのに、なんなんだこいつは、こっちがすごい、我々はこっちの方に進むべきだって言っちまってるよ、「で、Odeoの話は?」。そうくるんだ。

BI:  こないだBiz(ビズ・ストーン)がハワード・スターンの番組で話してましたが、Twitterの創業の経緯を尋ねるハワード・スターンにBizが返す答えを聞きながら、「それ実話と全然違うんだけど」って思ってしまいましたよ。僕が取材した13人とかから聞いた話と余りに違うんですね… ああいう話を聞く時って何を思うんです? どう感情と折り合いつけてるんでしょう?

NG:  聞かないようにしてる。正直言って。ここ何年かは。聞かないようにしてる。2年前ロサンゼルスに引っ越したのも、それから逃げるためだった。ノイズから逃げるため。聞くとどうしても過去に拘って前に進めなかった。

自分からアプローチしたこともある。JackとEvのところに行って、言ったんだ、「僕のこともストーリーに含めてもらいたい。ある程度はクレジットがほしい」って。(自分の昔の)メールと書類を見ながら、言ったよ。「こういうことも存在を認めてもらわないといけないんじゃないか。僕のことも共同クリエイターとして認めてもらいたい」

複雑な気持ちだよね、もちろん。
[...]


BI: Bizは?

NG: Bizの方がEvよりは関わっていた。Evは製作・立ち上げには一切関わっていなかった。たまに来て喋るけど。当時はOdeoを買い戻す案の方に時間を取られていたんだと思うよ。僕はTwitterの仕事で、それにかかりきりだった。

Bizは当時僕らがやってたことを文書にまとめてから沢山クレジット(作成者としての認知・言及)を得るようになった。彼は他のことも沢山手がけていた。僕が彼にまとめを頼んだのは、弁護士に提出する文書が必要だったからだ。Twitterを中心に創業したい企業がどんなものか、解説する文書が必要だった。その文書を書いたことで、彼は沢山クレジットをもらったわけだが、彼に書くように頼んだのも、何を書けばいいか伝えたのも僕だ。Bizには会った? 話せた?

Bizはいい奴だよ。

Bizはエネルギッシュで、物事に情熱を持っている。だからマスコミにはいつも彼が引っ張り出されるのさ。彼が今してるような仕事がやれるのも、それがあるからだ。彼には人として魅力がある。

BI: 辞めた時、Obviousの株はもらえました?その辺はどうなったんですか?

NG: 最初は何ももらえなかった。後になってTwitterの株はある程度もらえた。それでOKなのかって? OKかどうか、どのぐらいもらったかについては話したくないな。いくらかもらえたことはもらえた。残っていたら、ああいう展開にさえならなかったら、もっともっと沢山手にできただろう。結局ゼロにはならなかった。ペイバック(自社株買い戻し)の時、少額のキャッシュは手にしたさ。自分が関わってた仕事内容、Odeoの持ち株からすれば、とても小さな額だった。他のみんなの方が先にペイバックをもらってたよ。

BI: Odeoを辞めてからは? どんな気持ちでしたか?
NG: このストーリーを追ってる君ならきっともう察しがついてると思うし、これは僕もこれまで一度も口にしたことないことだけど…裏切られた思いだったよ。 友だちに裏切られ、自分の会社に裏切られ、信用していた周りの人たち、何か作ろうと一緒に働いてた人たちに裏切られた気持ちだった。

あの後、ちょっと砲弾ショックみたいになってしまったんだ。人と触れ合っても、「待てよ...あんな結果になるならこんな人間関係築いてなんの価値があるんだい?」って思ってしまう自分がいた。

だからひとりの時間が増えた。仕事もひとり。

しばらくはゲームの仕事をやった。思ったようにはいかなかった。
180度違うことやろうと思ってLAに引っ越した。考えていたのは代替エネルギーのシステム。プロトタイプもつくったけど、思った通りには動かなかった。
肉付けすればビッグになりそうなプロジェクトを何件か手がけた。

サンフランシスコに戻ってきたのは、コラボレーションに再び関わるための第1歩だね。あんなことが起こった後だから、どうしても戻りたいわけじゃないけれど。他のみんなが手柄と栄光と名声を全部横取りするコラボレーションはイラッとくる。フラストレーションがたまる経験だ。

BI: そんな言葉じゃ収まらないでしょうに。

NG:  まあ言い出したらキリないけどね。
しばらくコラボレーションからは遠ざかっていた。元はあれだけ人と一緒に働くのが好きだったのに。でもサンフランシスコに戻ってみたら、ここって本当にコラボレーティブな町なんだよね。今は公園に犬を散歩に連れていくと、適当にその辺の人つかまえてクールなアプリケーションのこと話したりしてる。そこにクールなエネルギーがあってさ。しばらくぶりで味わう感覚だよね。

気分はいい。ここに戻ってきた。今は周りを見回す余裕がある。自分自身の外に目を向けるというか。他のアイディア、他のことに目を向けたり、何かやってる他の人たちの助けになれないか考えてみたり。ポストTwitterの世の中が今どうか眺めたり。

BI: 今のTwitterをどう思いますか?

NG: Twitterはその中核に価値あるものを持っている。使って経験した人なら、言われなくてもわかるんだけど。

もっと成長する必要がある。これまでも成長は必要だったけど。この数年彼らがやってきたことの中には必ずしも正しいと言い切れないものもあった。本当のポテンシャルはまだ表に出てきていないと思う。

きらびやかさに目が眩む人…ではなく、これをひとつのプロダクトとして見れる人が必要だ。人が実際どうそれを使っていて、どう使いたいかに目が向けられる人。

今いる誰でもいいから、あのプロダクトのことは今一度調べる必要があるな。どう使われていて、コアの機能が何なのか。世の中にはまだTwitterのことがよく分かってない人がいるからね。これだけ人気で、そこら中で話題になってて、露出の高いものの本質が、まだ理解できないなんて、ありえないでしょ? そんなに複雑過ぎるわけでもないのに。複雑じゃない。超シンプル。これは誰かやらないとね。それが一番コアな問題かな。


 
「Twitter黎明期果たした@Noahの役割が充分評価されなかったのは事実。
彼は素晴らしい名も考えてくれた」―インタビュー掲載後@evが流したツイート

[BI]

4 comments:

challenge-1 said...
This comment has been removed by the author.
Anonymous said...

ショッキングな記事を翻訳してくれて、ありがとう!

昔まだTwitterに広告がなかったころ、Twitterはもっと単純な、友達同士で使うための、ちょっとした思いつきで作った、プライベートなツールだったような事が、生い立ちとして書いてあったと思います。それをすっかり信じていましたけど、作り話だったなんて。実際には、こんな大変な努力の末に”考えだされた”ものだったんですね。そうまでしてユーザを欺いて話を作るのが、正当なビジネス的行為だとは信じたくありませんね。もっとも今となってはその原文が残っていないので、正確にはなんて説明されていたのか、もう分かりませんけど。何処かに転がってないですかね。

satomi said...

(ああっ、コメントが勝手に削除される不具合が連発してて、すみません…メールには通知入ってくるんですが…なんなんでしょうねこれ)

ビズ・ストーンが最近ラジオで話した創業物語はBIに載ってます。これは人間不信なりますね…

Anonymous said...

"ビズ・ストーンが最近ラジオで話した創業物語はBIに載ってます。これは人間不信なりますね…"

教えてくれてありがとう! いやあほんと、こんな幼稚なウソが出るって、いっつもウソばっかついてる人達ってことですよねw セレブって基本そういう人種なのかな。

『"History is written by the winners." – George Orwell』か。でもBIだけは違うようですね。素晴らしい。

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