It was the fight that stopped trading on the floor of the New York Stock Exchange—IEX's Brad Katsuyama vs. BATS Global Markets president William O'Brien on high-speed trading and 'rigged' markets. - Katsuyama vs. O'Brien - who won the fight?
アメリカの株式市場の半分を占めるHFT(High Frequency Trading:超高速・高頻度取引)。
そのトリックの全容を描くマイケル・ルイスの本『Flash Boys』が一昨日出版され、昨日午後はこの本に登場するIEXのブライアン・カツヤマCEOとBATSのウィリアム・オブライアンCEOがTVで著者を挟んで大激論、ニューヨーク証券取引所のトレーダーたちが手を休めて見入った。
HFTはコンピュータが自動執行するアルゴリズム・トレーディングの一種で、千分の1秒という超高速で売買するもの。
HFTトレーダーは遅い一般投資家からシステムに入る注文を1000分の1秒早く見て少し高く売ることができる。ひとつひとつの取引きで入る差益は微々たるものだが、塵も積もれば山なので、HFT反対派は「一般投資家には勝ち目がない」と言っている(HFTトレーダーは「手数料も減るし、流動性も確保できるから一般投資家に恩恵がないわけではない」と言ってるが)。
なぜそんな超高速取引が可能なのかというと、NYSEやナスダックのような取引市場に大金払って、市場のサーバーのある本丸の直近にサーバーを置かせてもらってるから。通信ケーブルは短ければ短いほど注文は早く届く、というわけ。
で、「こんな高速道路と一般道路の二段構造では公正な取引きは不可能でしょ」というんで、本丸のサーバーとの間に通信ケーブルをとぐろ巻きにして置いて全員公正にしたのがカツヤマ率いるカナダのIEXで、ルイス本ではカツヤマが善玉として描かれている。カツヤマ側の主張をルイスが書いた本、と言ってもいい。
当然面白くないのは、BATSのような超高速取引が優遇される株式市場である。オブライアンCEOは早速「こんなトンデモ本信じるな」と連続ツイートし、その勢いでTV生中継に出て、ガーッと喋った。
23分のフルバージョンはここ。トレーディングルームからカツヤマの主張に一瞬拍手が湧いている。中小証券会社のトレーダーはきっと河原乞食なんだろうなあ。
オンライン判定結果は以下の通り。
(c) CNBC |
尚、本のタイトル『フラッシュ・ボーイズ』はフラッシュ・クラッシュからきてるものと思われる。
弁護士の和田聖仁といいます。
ReplyDelete現在、東京地裁で、HFTに関する裁判をやっています。
案件は、2011年の3.11の東日本大震災のひまわり証券、ニューエッジ・ジャパン証券が関連する、ひまわりホールディングスからの、顧客に対する差損金請求事件の裁判で、顧客側の代理人をやっています。
私も、マイケル・ルイスのFlash Boys の本を、いち早く見つけて、日本のHFT取引は、アメリカ同様、問題ではないかとは思っています。
そもそも、取引は日経225オプション取引で、大阪証券取引所ですが、この取引自体は、シカゴのCMEがその起源だと思います。
それ故、アメリカで問題となっている取引は、必ず、日本でも問題になるはずだと思っています。
いずれにしても、貴殿が、どういう立場の人か全く知りませんが、たまたま、私がHFTの裁判を担当しているので、ご協力をお願いできればと思いまして、無謀にも、ご連絡をさせていただきました。
Bay Areaというのが、東京であれば、お伺いできるとは思います。
是非とも、前向きにご検討いただき、ご連絡をお待ちしております。
私の連絡先の電話番号は、日弁連の弁護士検索で検索していただけると分かりますが、念のため、03-3511-7471です。
また、メールのアドレスは、AEC04152@nifty.om です。
それでは、宜しくお願いいたします。
和田聖仁
あいにくサンフランシスコ湾の方のベイです。Flash Boysまだ途中ですけど面白いですね。事実は小説よりも奇なり。
ReplyDelete長い間、コメントに気がつきませんでした。すみません。
ReplyDeleteベイ違い、それは、それは、失礼しました。
その後、アメリカで、ニューヨーク州司法長官が、バークレーズを提訴したようです。
他方、日本では、今回のコメントをきっかけに、海外のメディアから取材を受けました。
日本で何ができるかわかりませんが、何かありましたら、また、ご連絡をさせていただくかもしれません。
ありがとうございました。
和田聖仁