October 29, 2010

Macアプリストアは既存Macデベロッパーのものじゃない:The Mac App Store isn't for today's Mac developers - Marco.org

Here's my Japanese translation of Marco Arment's thoughts on the Mac App Store.  He's a founder of Instapaper and former lead developer of TumblrInstapaper創業者マルコ・アーメント(元Tumblr共同創業者兼リード開発者)がMac App Storeのこと書いてたんで訳しておくね。

The Mac App Store isn't for today's Mac developers

by Marco Arment

アップルが先日発表したMac向けApp Storeは激震(Really Big Deal™)になる。その理由の前にまず、大勢の既存Macデベロッパーが指摘している主な問題点・疑問点に触れておかねば。
  • App Storeのアプリは「App Storeの独占販売」が条件になるのか?(僕の予想はNo。ならない)
    • 仮にそうなら、別「エディション」はどれぐらい変えたら「別物だから他で売って良し」とアップルに認めてもらえるのか? という問題が残る。(それが予測不能なので販売独占には「ならない」と僕は思うわけ)
    • 仮に違うなら、パブリッシャーは価格を別設定にしてOKなのか? 例えば自分のサイトでは20%割引きにして、賢いバイヤーが直接買いにくるよう仕向けると、アップルは売上げの30%を徴収できないので、それでも自分の手元にもっと多くの利益が残る計算だが、それは可能なのか?(僕の予想はYes。可能)
  • プライベートAPIの利用が禁止になると、Storeで売れないMacアプリがとあるんだが…マジで禁じる気なのか? (僕の予想はYes。本気です)
  • デベロッパーには、App Storeのバイヤーから顧客リストを引き出すなんかうまい手はある?(僕の予想はNo。ありません)
  • 全額二度払わせなくていいよう、アプリの市販エディション持ってるバイヤーをApp Storeエディションに「クロスグレード」したげるうまい方法はないかな? (僕の予想はNo。ない)
  • 期間限定のお試しトライアルは許される? (僕の予想はNo。許されない)
  • 新バージョン出す際はアップグレード価格も適用できる?(僕の予想はNo。できない)
  • 返品・返金は容易になる?(僕の予想はNo。ならない)
…とまあ、現存Macデベロッパーにとっては不都合なことだらけなので(交渉決裂な条件も多い)、これが何を意図したもので、どんな影響をもたらすのか、というところをつい見落としてしまう。

その意図とは?

これは僕が想像するAppleの胸中。仮に違っても、少なくとも僕はたぶん、こういうことが起こると思ってる。

いや、ちょっと縮尺が違うか…実は、もっとあり得る結果はこれ:


…こうなる理由はいくつかある。

Appは娯楽(エンターテイメント)なのだ

高校の頃、僕はよく友だちと毎週末のように映画館に通った。普通は何が上映中かも調べないで行って、着いたその場で5~10ドルの使い道を決めた。それで何時間分か娯楽が買えるのは知ってたからね。大体は並の映画で、たまに酷い映画もあれば、名作もある、それも知っていた。ほぼ予想がつくし安上がりなので、安心して常連客になれた。

iOS App Storeがここまで成功したのも、アプリ購入がiPhone&iPadオーナーの気軽なルーティーンの娯楽になったお陰だ。当座「必要」なものなんてなくても、みんなイソイソとApp Storeはブラウズする。行ってなんか新しくていいのがあったら何ドルか遣おうかな、という気持ちで。

これが理想的に運ぶには、いくつかの条件が揃わないといけない。が、iOSのApp Storeにはそのすべてが揃っているのだ。
  • 新アプリは定期的に大量に投入しなくてはならない。しかもそのアプリは簡単に検索・閲覧できなきゃいけない。
  • アプリが低リスクであること。つまり;
    • 安価
    • 気味悪いこと、破壊的な悪さはしないと信頼できる
    • 簡単&迅速に購入&インストールできる
    • 簡単&迅速に削除できる
  • 良いアプリは充分な数、揃ってなくてはだめ。みんな悪いものは忘れ、良いものだけ覚えていてくれるように。
今のMacには、この(ほぼ)どれひとつとして条件が揃っていない。Mac App Storeが今のMac対応ソフトウェアの部分集団だけ取扱うなら、やはり以上のキーポイント(“安価”など)のいくつかは抜けたままで終わってしまう。だからこそ僕は、Mac App Storeを独占し(その看板商品になるのは)今まだMacに存在しないアプリだと思うのだ。

iOSデベロッパーにとっての魅力

Mac App Storeの登場により、デベロッパーを惹きつけたApp Storeの魅力の多くは、そっくりそのままMac対応ソフトウェアにも適用されていくだろう。;
  • ほとんどのMacオーナーは、Macのマシンの目立つ場所からアプリ購入を推奨される立場となる。潜在オーディエンスは巨大だ。そして見込み客にリーチするのも今よりずっと簡単になる。
  • 決済プロセスもかなりシンプルになる。
  • ソフトウェア専用サイトも今ほど沢山の機能は要らなくなる。
  • デスクトップ専用ソフトウェアベンダーにとって最もよくあるサポート問題はインストールのサポートとシリアルナンバー問題だが、このふたつはほぼ完全に消える。
というわけで、僕はiOSデベロッパーが大挙してMacアプリを作り始めると思うんだ。特に個人、とても小さなチームね。

で、フリーソフト以外のソフトウェアの平均販売価格は大体こんな風になる。
完全に当てずっぽう。信用しないように

要は、iPadアプリみたいな価格帯なのだけど若干高い方にシフトする、ということ。今あるMac対応ソフトウェアより低い値段でも、Appleに30%中引きされても、ほとんどの秀逸なアプリにとっては露出価値の方がそれを上回るので、デベロッパーは大儲けできそうだ。

今のMacデベロッパーはどうよ?

彼らは大丈夫。

今あるMacソフトウェア市場がどっかに消えるわけじゃないからね。みんな昔からあるアプリは昔ながらの方法で探し(or探せず)、店舗やベンダーのサイトで大体同じレートで買う(or買わない)。逆に、Macの市場シェア拡大につれ、そっちの市場も拡大し続けるだろう。

が、今まさに巨大な新市場がすぐ隣に開こうとしている。まあ、たぶんAngry Birdsとか安アプリに占拠されるだろうし、その多くはどうでもいいアプリだろうけどね。そうなれば、既存のMacデベロッパーの中には見下す人も多いだろう。でも、ちょっとした余暇で安アプリ作れるデベロッパーは売上げの数字を見て、それとは全く異なる認識を持つかもしれない。

MacユーザーでありiOSデベロッパーでもある僕にとって、この市場のポテンシャルはほんと信じられないぐらい楽しみだよ。

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