January 26, 2009

Google社員が辞める理由(訳):Why Google Employees Quit - in Japanese

TechCrunch『Google社員が辞める理由』(原文)の長文引用で未訳のまま残ってるところだけ訳してみた。日付けは2008年5月28日から10月6日。名前は伏せた。


From: A
Subject: Re: で… なぜ会社辞めたの? いや、真面目な話どうよ。

実は送ろうと思う前に手が勝手に送信ボタン押してしまったんだけど…僕はマイクロソフトを辞めて2005年にグーグルに入社した。働いたのは10ヶ月。やる気なくしてしまって。あんな仕事最初から選ぶんじゃなかった。ずっと幻滅のし通しだった。そう、みんなと同じで自分で自分を惨めな安売りに出したの後悔して、それが成績にも響いた。

前に言ってた通りさ。グーグルは人事採用手続きをまるで祝賀式典のように進める。非情なまでの手際の悪さ、延々と待たせること、それが完璧な優等生の動かぬ証拠と言わんばかりに。そりゃ完璧かもしれないけど僕ならマイクロソフトの採用プロセスの方がいい。時間もグーグルに比べほんの少しで済むし、それでいて集まる人材のスキルが低くなるとか離職率が高くなるという結果にもならないし。

この際だから言わせてもらうけど、レジュメいまだにラリー・ページが審査してんだぜ。あれでよく株主から暴動が起きないよ。あれほどの地位にある人間がレジュメ審査なんて、これはもうスキャンダラスなまでの時間の無駄遣いだ。“妙な性癖”で済む話じゃないと思う。

みんなと同じで僕もグーグルで働くために減給のオファーをのんだ。引越し手当てはひどいもんだった。福利厚生もね(マイクロソフトに勤めてた頃は自家保険制度なので、保険診察で患者負担分は払わなくて済んだんだよね)。

カークランド支社のTGIF(Thank God, it's Friday!=花金)で社員が一度エリック・シュミットにマイクロソフトの福利厚生パッケージの方がリッチですよ、って言ったんだ。するとシュミットが心底驚いたと言うんで、こっちも心底驚いたさ。彼は大勢が見てる前で福利厚生を同レベルにすると約束した。で、HR(人事)に相談したら、それだとグーグルに年間2200万ドルの経費がかかるという説明だった。そこで約束は放っぽり出して、またいつもの耳タコの十八番に戻ったのだよ(「グーグルで働く人たちは、金のために働いてるんじゃない。世界を変えたいから、グーグルで働くんだ!」)。あれっていつも思うんだけど、一介のビリオネアが言う台詞にしてはちょっとルイ14世みたいじゃないかな。

今もあの説教臭い態度思い出すたびにゾッとするよ。

From: B

Aさんは書きました:
<で、HR(人事)に相談したら、それだとグーグルに年間2200万ドルの経費がかかるという説明だった。そこで約束は放っぽり出して、またいつもの耳タ コの十八番に戻ったのだよ(「グーグルで働く人たちは、金のために働いてるんじゃない。世界を変えたいから、グーグルで働くんだ!」)。あれっていつも思 うんだけど、一介のビリオネアが言う台詞にしてはちょっとルイ14世みたいじゃないかな。>

グーグルで働いてるときは僕も似たようなイライラに遭遇したよね。―あの簡易キッチンから食べ物どんどん減らされた時も理由のひとつはコストという話だった。―確か記憶では“1日数千ドル”という統計引き合いに出してたと思うけど、あんなデタラメ、僕は全然納得できなかったね。

だってさ、利益の数字、見てごらんよ。グーグルの2006年(僕が辞めた年)の純利益は30億ドルだ。年間2200万ドル? *利益*の1%じゃないか。“1日数千ドル”? 仮に1万ドルと見ても、まだ余裕で1%未満だ。

利益を2%分減らして社員がずっとハッピーになるなら…まあ、僕なら選ぶ方はもう決まってるけど。なんか、グーグルはますますペニー玉1枚の細かいことにうるさくなって、ポンド単位の大きなことには疎くなってたような…それがとにかくまずい状況に思えたんだ。

(でもグーグルの信用のために言うけど、新しいカフェがオープンして食べもの絡みの問題はだいぶ解決したよ…僕が辞めた後だけど。*溜め息*)

-B



From:C

どっかで聞いた話だなあ(僕もカークランド支社勤務だったし)。
確かにグーグルは僕がこれまで働いた会社の中では採用手続きにかかる時間は最長だった(レジュメ審査から初出勤まで大体5ヶ月)。

面接プロセスも玉石混合かな。僕は何故かWindowsデベロッパーの採用候補になってしまったんだけど、面接で一緒になった連中はみんな何故だろうねって首かしげてたよ。初っ端のコーディングではだいぶひどくトチってしまったけど、その後は同じ面接組で経験・知識で僕に並ぶ人がいないのは明白だった。そうかと思うと次に組まれたカークランド支社長面接では、的を得た納得できる質問ばかりだしねー。

前の人たちと違って、僕は給料的にはハッピーだった。健康保険も(ハッキリとは書けない事情があって)自分用のを会社のとは別にキープしてたから、それはいいんだけど…

あと僕が驚いたのは、一人の面接官から次に引き継ぎがなくて、グーグルがそれを誇りに思ってるところかな。:マイクロソフトなら一人分でも評価引継ぎミスがあれば、もっと適任の面接官を選ぶなり、諸々の調整の好機にするんだけどね。まあ、僕はてっきり自分の面接・採用プロセスが特別なんだとばかり思ってたよ。

From: D

僕もグーグルはたった5ヶ月で辞めた。

中に入った途端、巨大なサイボーグに飲み込まれる気がしてね。

本当だってば。みんなラップトップでカチャカチャやってんの見てたら、まるで自分が存在しないような気になってしまった。

でも僕は製品レビューの打ち合わせでラリーとセルゲイには会ったけど、あのガイ2人に関しては良い話しか出てこないよね。

報酬については、前の職場の稼ぎと同じ条件にしてもらうまで、かなりネゴが必要だった。

でも、オプション(新株予約権)はあんまりもらえなかったなあ(オプション180株分に330gsuという感じ)。

グーグルで僕が妙だと思ったのは: 外にいる時は、あそこで一度働けたらアレもコレもできるのに…とビッグなアイディアがいくらでもこんこんと湧いてくること。

で、いったん中に入ると同じこと考えてるグーグラーが他に1万8000人(僕がいた2008年2月当時)いるんだな、これが。

App Engine公開したのは良い経営判断だと思う。:これからはあんなにたくさん人を雇ったり、ちっちゃなガレージの連中買収する必要もないわけだ。デベロッパーは今やGoogle OSでグーグルのために無料で開発してくれるんだから

最後にひとつ。: グーグルは箱(ブラウザ)の中で物事を考える。それはすごく感じた。それも辞めた理由のひとつだね。(窮屈過ぎるよ)

ブラウザでできることを拡張しよう、しようと、あれだけプッシュするのも、気持ちは分かるよ(Gears、Earth専用プラグイン)。

チアーズ。

From: E

ハーイ、フレンズ:

そうそう、人事のことはAの言う通り。僕も、グーグル採用手続きがノロいという意見に全く同感だ。分かるよ、毎日毎日記録的な数の求職依頼が来るんでしょ。でも、それでもやっぱレジュメが“ブラックホール”に消えて返事が半年こないと本当に気持ちがガックリくるよ。それに退職手続きも一度きちっと全体を改善・整備しなくちゃね。

グーグルで働くのは金のためじゃない…というエリック・シュミットの言ってることは理解できる。グーグルの仕事は確かに良い経験だからね。でも社員の特典をほかの大手並みの水準まで改善できたら、ある程度離職率は下げられると思う。離職は今差し迫ってグーグルにとって大きな問題じゃないだろうけど。

もっと書き込め!



From: F

私も採用手続きは同じぐらいひどかったです。 ―結果が出るところまでは(グーグル基準では)普通みたいですけど。「この際だから言わせてもらうけど、レジュメいまだにラリー・ページが審査してんだぜ。あれでよく株主から暴動が起きないよ。あれほどの地位にある人間がレジュメ審査なんて、これはもうスキャンダラスなまでの時間の無駄遣いだ。“妙な性癖”で済む話じゃないと思う。」―まったくだわ。

私はシアトル支社の営業職向けに2004年8月に面接を受けました。面接は典型的な13+(13時間超)。マウンテンビュー本社に日帰りで訪問しました。誰かお昼に連れてってくれるという話だったのに、代わりに彼女に会議室に連れ込まれて面接です。

結局その日は4pmに空港戻るまで、1日中食べられずじまいでした。

面接(複数)は無事通過したんですが、3週間経ってもまだリクルーターから採用委員会の結果報告がないのには驚きました。やっと電話がきたと思ったら落ちたという知らせ。理由は今の仕事が客室乗務員(FA)だから。ちょうど4ヶ月前にFAの仕事を始めてたんです、経営グループに入る良い踏み台だと思って。その後、航空会社が経営をダウンサイズし出したので、グーグル・トラベルの営業職に志願したんですけど、採用委員会のエリート主義のメンバーから見たら添乗員なんて頭の悪い職種の人間、逆立ちしたってグーグルでは働けないってことなんでしょうね。

私が幸運だったのは、リクルーターの方が「こんなの信じられない性差別だ、人事と戦って臨時で雇ってもらえるよう掛け合ってみるよ」と言ってくれたこと。3ヵ月後、言われた通り前職の記述を削除して、4ヶ月間“旅行中”ということにして委員会に書類を再提出したら、ビンゴ! フルタイムに採用が決まったのです。あとは3年以上勤めて、その間に2回昇進も経験し、「Google Luminary(グーグルの光、有名人)」と呼ばれるまでに! ラリーが人柄の読める優秀な審判で本当に良かったです~。

そんなレベルのお役所仕事は、しかし、グーグル時代はほぼずっと感じていましたね。ライフスタイルが変わってオースティンに引っ越したのを機に会社は辞めました。引っ越す前はTravel Vertical配属という約束だったのに踏み倒されて。本当にがっかりしました。同僚も大好きだったし、グーグルには素晴らしい人が1トン分もいますからね。でも、あそこの上司には変更を迫る権限なんてないんです。役員にマイクロマネージ(微細管理)されちゃってるので。でも新しい会社に移って今はとてもハッピーですよ。―お給料も倍になったし、スタートアップカルチャーの良いところをまた満喫してます。


From: G

グーグル採用後シンガポール支社勤務になった者です。グーグル・インターナショナルとグーグルUSが別物と気付いたのは、割とすぐでした。提示された報酬はシンガポールで食べていけないぐらい低かったので、もっと良さげな仕事のオファーがあった時点で辞めました。グーグルは人道的なマッピング事業やデジタルライブラリでは重要な仕事をやってると本当に思いますよ。でも私にはグーグルの一般イメージと職場の行動がかみ合わない気がしたんです。彼らがやることの中には、とても“グーグリー(グーグル的)”とは呼べないこともありました。


From: H

このグループ、このスレ、楽しいですね。

私の採用プロセスはだいぶ違って…はや過ぎたんです! 前の職場を離れる用意が実はできてなかったのにグーグルのリクルーターから電話があって。彼女相手に電話に出なかったら、それこそ馬鹿みたいでしょ。

マウンテンビューで丸1日かけて面接を受けて、何度か電話で話して、もう次には電話でオファー提示ですよ。 今思うと最初から受けるべきではなかったんです。グーグルで11日丸々働いて、また元の会社(今の会社です)に戻りました。

飛びつく前に、もっといろんなことを質問して、自分が管理するチームにも(少なくとも何人かには!)会わせてもらえるよう頼むべきでした。が、グーグルの雇用者としての評価はもはや伝説です。2つの間で気持ちが揺れると、「グーグルが私を求めているのよ。あそこに雇われるのがどんな大変なことか、知らない人はいないわ。こんなチャンス飛びつかないわけにはいかない」って思っちゃって。悪感情はないです。―グーグルは素晴らしい会社ですし、革命的なこともやっていて、社員は頭の良い人ばかりです。2004年にはあそこの株も買ったことだし、今後も大成功が続くよう願ってまーす

チアーズ!


From: I

黙って見てきましたけど、スレに書き込んだ人たちのネガティブさにはビックリです。全然違う私の経験も書いときますね。そりゃグーグルも完璧ではありません。マネージメントも完璧ではないし人事も完璧ではないとかありますけど、その辺にある会社の大半に比べたらグーグルの方が物事の対処はおおむねベター、スマーター、フレンドリアーです。

私は2003年採用組。一部のみなさん同様、手続きは長くかかりました。正規採用前に4ヶ月近く契約社員として働かされたんですが、それはグーグルが私にチャンスを与え、私もグーグルにチャンスを与えるということだし、私はとても嬉しかったです。

その後は何百万人という大勢の人に影響を与える最先端技術のクールなプロダクトを各種担当しましたが、そんな話はいいですよね。ここでは仕事と生活のバランス、仕事の満足度の話が主体だし。私はグーグルではあんなこともこんなこともできたと思い返すだけで胸が一杯になります。バラク・オバマやアル・ゴア、ヒラリー・クリントン、コリン・パウエル、マルコム・グラッドウェル、ジミー・カーターの講演を聴いて、空中ブランコのクラス取ったり、Charlieのカフェでジョン・レジェンドの生演奏聴いたり、チョコ・トリュフのお料理習ったり、グーグルのダイム(銭)で毎年タホにスキーにも行けたし。こんなのほんの一例です。形式ばってなくて、居心地が良く、安心で、自分の支えになってくれる、そんなグーグルの職場環境が楽しかったのは言うまでもありません。—ほかの業界や会社にいる友だちの職場環境とは雲泥の差ですよ。

グーグル退社後の悪感情は、入社時期や勤続年数に関係あるのかな、と考えてしまいますが、これはやっぱりあるようです。私はきっと勤め始めた最初の数年間の印象が余りにも強くて魔法のように見えてるんだと思いますけど、グーグルで過ごした時間は今でも本当に宝物です。

会社は5年近く勤めて数週間前に辞めました。著しく異なるキャリアの道を進みたいと思ったからです。もちろんグーグルのやり方に不満を感じることもありました。自分のプロジェクトや担当が不足に感じることもあったし、合わないマネジャーたちも確かにいました。でもそれもこれも含めて — すっごく楽しい経験でした!
—–
あと報酬の問題に関しては、グーグルはグーグルなりに調査して、ベストな人材を引き寄せる相場なりの賃金を払ってたように思います。優秀な候補が「そんな給料では暮らしていけない」と断れば、嫌でも上げざるを得ないでしょ。


From: J

みなさんと同じで僕も採用手続きはひどかった。グーグルは定評があるので、3年半働きました。 自分の勤務先と仕事にはプライドを持ってましたね。他の会社に行ったらペイはもっといい、それは分かってたけど、右の人も左の人もとにかく才能がすごいんです。とても勉強になったし、グーグルで過ごした時間で得たものは大きいです。

友人・家族に何故辞めるのか訊かれた時、ふと浮かんだのが車のアナロジー(喩え)です。

車Aは事故安全評価が5ツ星で、燃費も良く、メンテのコストも安く、性能も良い。車Bは携帯電話用のブルートゥース接続、カップホルダー10杯分、セクシーな外観の計器パネル、高級サウンドシステム、DVDプレーヤー、シート専用ヒーターも装備してますが、燃費は悪く、性能も悪く、安全評価も悪く、メンテは高くつく…等々。

世の中には本当に大事な部分…安全性・性能・サービス性で買う車を決める人もいれば、“カップホルダーが何個ついてるか”で選ぶ人もいます。グーグルはセクシーな機能はなんでも揃ってるのに、本当に大事なものがほとんどないんですね。娯楽、課外活動、“グーグルのために働くこと”について語り合うことでグーグルの仕事はほとんど成り立ってるようなものです。

以上が僕の$.02(取るに足らない意見)。


From: K

僕の悪口はほぼ全部マネジャーが原因。彼はマウンテンビューで僕のオリエンテーションのグループにいた人で、その時は良い卵に見えた。ソフトウェアエンジニアにとってグーグルは人に邪魔されずにすごい仕事ができるすごい職場だけども、それとちょうど同じでマネジャーは人に邪魔されずに完璧なジャーク(ムカつく奴、とんま)になれるんだ。グループの(僕より先に辞めなかった)他のメンバーは、グーグルで働くためならなんでも耐えることができると考えた人たちだけど、マネジャーが僕とやり取りする時に特に理性を失う点には気付いていた。半年勤めて会社行くのが怖くなかったのは2日だけ。僕のマネジャーは他のマネジャーが誰も僕に話しかけないよう手を回していた。オフィスのヘッドが町から出ると、その途端、僕に八つ当たりを始めるんだ。人生は短い。ジャークに付き合ってる暇はないので、辞めるほかなかった。

自宅勤務とか他のマネジャーなら仕事も本当に楽しかったと思う。でも仕事も上司も、僕に選択の余地は与えられなかった。


From: L

古くからいる人と新しく入った人の間の格差もそうだけど、エンジニアと非エンジニア、マウンテンビュー(MV)本社と非マウンテンビューの間にどれぐらいの差があるのかな。

僕がグーグルでエンジニアとして働き始めた当時は、まだマウンテンビューオフィスしかなかった(僕の記憶が正しければ、NY営業オフィスは同じ月に開設されたと思う)。 グーグルは当時確かに理想の職場に見えた。エンジニアになりたいなら、やっぱりあそこで働きたいと思うだろう。でも確かに問題もあった。もう当時からね。ほとんどの問題は会社が大きくなるにつれ悪化したと思う。

採用プロセス:
グーグルの採用プロセスでは、マイナス評価を誤って出すことが多い傾向がある。社員からの推薦状ではなく自分でレジュメを提出してたら僕も入社できたかどうかは分からない。僕のGPAは3.7だし、グーグルの足きり線は(少なくともグーグルの歴史上のある時点では)3.8だった(僕の出身校は難関で今年やっと創立以来6人目の4.0 GPAの学生が卒業したばかりだ)。正直この制限が今も残ってるかどうかも分からない(たぶん無いだろう)けど、これは単にグーグルが面接の人数を任意に減らすためやっていたことの一つに過ぎない。

働き出して気付いたのは、僕のチームのメンバーが面接官じゃなくてラッキーだった、ということ。C++は2年使ってないし僕のC++のスキルは実はそんなに優秀ではなかった。彼が面接官だったら見事に落ちてたと思う。結局彼の後釜に入って、それまで彼が手作業でやってた仕事のほとんどを自動化したので、僕を落としてたらそれは自分の間違いだって彼も言ってくれたけど。この事例で面接官が少なくとも一人は多少なりとも正当な判断ができるようになってたんなら嬉しい。でも、古くからいる人は面接では難問を出さなきゃいけないと思ってるところがあって、“難問”というとトリビアクイズとか頭の体操を出す人が多い。どっちも面接の目的には全く関係ないんだよね。

グーグルのライフスタイル:
マウンテンビューも昔は飯が旨かった。チャーリーが使ってるのは70人分料理していた頃と同じちっちゃな厨房のままなのに、カフェでは400人が食べている。この状況に及んで、ちょっとクレージーになったんだ。食事の質は予想したほどには落ちなかったけど、ここ数年グーグルは社員が増え過ぎてるということを示す数多ある事例のひとつだね(僕は料理人は幸せなままにしたげた方が…って思うんだけども…)。

フードと切り離せないのがグーグルのライフスタイル。:夕食まで会社に残るなら、食事後も残業する方が好ましく、食べてすぐ帰るのは顰蹙とかね。僕から見たら、多くの人は夕食の直前か直後にだいぶ長い時間ダベってるだけで全然生産的じゃないと思う。20代が主体だからいいけど、家族持ちで集団に馴染めない人は可哀想かな。僕が職場に長居しないのには僕なりの理由があって、グーグルの社交シーンにはそんなに深入りしなかった。僕の経験では、グーグルに四六時中いる人の方に結局は、もっとおいしいプロジェクトや担当が回っていた。(もちろん中には仕事中毒の人もいたよ。僕は会社以外の付き合いを諦める気はなかったし。でも、ひいきもあったと思うな)

エンジニアとその他大勢:
他のエンジニアと違って、僕は社内のあらゆる部署の人と話さなくてはならない仕事だった。法務顧問、マーケティング、広報、プロダクトマネジャー、エグゼキュティブ、エンジニア…。 入社時期も早かったので営業の知り合いもたくさんいた。給料に関してはグーグルの次に大きい仕事の引き合いより提示額は35%高かったので、それは運に恵まれたと思う。でも確かに普通の人の待遇とは違った。グーグルの報酬についてどう思うか、大勢の人に何年も話を聞いてきたけど… エンジニアと非エンジニアの間ではだいぶ食い違いがある。僕が話したAdWordsサポート担当の人たちは大体の人が待遇にブーブー文句言ってたよ。

仕事内容に釣り合わないほど学歴が高い社員ばかり(実際の業務内容に比べるとね…。グーグルは学歴がムダに高い人を雇うことにプライドを持っている)ということもあるし、他に当たれば楽勝でもっと高い給料の仕事に就けるということもある。では何故残るのかと言うと、よく聞くのはグーグルで何年か働くと、就職市場でレジュメにぐんと箔がつくから、という理由だった。

さらに、ここには契約社員はカウントされていない。僕がどうしても理解できなかったのは、何故リクルーターが全員、契約社員なのか、ということ。グーグルには当分採用が鈍化する兆しもないのに。全員契約だと人が頻繁に入れ替わるのでリクルーターも新人リクルーターの訓練にそれだけ多くの時間を割かなくてはならない。(採用手続きに若干の遅れが生じる理由は、これである程度説明がつくよね)

マネージメント
僕が一番ムカついたのはグーグルのマネージメント…というかマネージメントの欠如だ。勤めて最初の数年はいろんな上司の下で働いた。不人気な上司にも最低一人当たったし。そのせいで、昇進しようなんて思わないのが身のためだぞ、と何度も言われたよ。辞めると言っても配置換えもしてもらえなかった。僕の判断でログ記録システムが正常に運用できるまでローンチを遅らせたことも何度もある。それほど僕の技術的判断は尊重されていたのに。他の技術グループに相談しながら進めていたのに。この件はまだ書き足りないけど、全部書いたら単なる悪口に聞こえるだろうし、この辺で。

本社から遠い支社
マウンテンビューで3年勤務後、NYに異動した。ちょうど遠出が増えだした頃で、南カリフォルニアで大学の同窓会の活動もあったからサンタモニカ出社もしょっちゅうだったし、兄弟がシアトルにいる関係でカークランド支社に出社したことも何度かある。マウンテンビュー本社以外の“グーグル・エクスペリエンス”はいわば別物だ。マウンテンビューのカルチャー・バブルの外にいるだけで急に真面目に取り合ってもらいづらくなる。米国外のグーグルがどうなのかは正直なところ想像もつかないけど、時差が3時間の距離でもマウンテンビューからのアテンションは得にくい。

本当はもっと短く書くつもりだったのに長文になってしまったね。でも、僕が言いたいのはグーグルで働くことに対してネガティブな印象を持つ人たちにはそれなりの理由が沢山あるということ。良い経験をもつ人にもそれなりの理由が沢山あるのと同じ。


From: M

博士号取得のため辞めた者です。グーグルの仕事は好きだったし、Iさん同様、私もあそこで過ごした時間は宝物ですが、辞めた時には疲れ切ってストレスも貯まってました。インターン入社は2003年6月で、半年後、素晴らしい上司のJさんが追加面接抜きでフルタイムの仕事をオファーしてくれました。私が無事学校を卒業してグーグルで働き続けられるよう人事も相談に乗ってくれて、本当に私の後ろ盾になって私の最善の利益のためしてくれてるのが実感できました。

私にとって問題は、クレイジーで無責任なプロダクト戦略のプロセスです。一方ではリスクの高い仕事をやるよう命じておきながら、他方ではチャンスに手を出すなと止める。私は完成度20%のプロトタイプの段階からGoogle Page Creatorの仕事を任されました。また、Google Notebookはなんとか成功に転化できると、膨大な時間をかけて自分に言い聞かせ、膨大な労力を注ぎ込みました。こうしたリスクの高い、難しいプロジェクトに取り組むことは長い目で見ればプラスですが、誰も私には「あのさ、このプロジェクトはリソースかけるほどの価値ないと思いますよ」とは言ってくれなかったんです。私はプロジェクトに全身全霊で打ち込むタイプなので、そうなるとリスクの高いプロジェクトであっても自分が信じるプロジェクトなんだから良い仕事をしようと膨大なエネルギーを注ぎ込むことになります。ところがサポートは不安定で戦略も揺れます。それに対し自分にはなんの直接的権限もありません。そういう状況をくぐり抜けていくうちに、なんだか膨大なエネルギーをムダにしたような気がしてしまったんです。

私が辞める約1年前には、チームに大きな管理体制の見直しもありました。パイプから次に何が落ちてくるか、次に辞めるのは誰か…など、将来予想にチームの時間を取られ過ぎてエネルギーをムダにしてるように感じました。ユーザーエクスペリエンスのデザインには賢く有能な人が大勢いるのに、プロダクトマネージメントとの関係が実に不透明なばかりに、その不透明な波の上でずっとサーフィンしなきゃならない、みたいな。

でも良い面もあって、勤務時間の20%の自由時間は本当に有効に使いました。最初の2年間は自分の仕事が報われ感謝されてるという実感がありました。最後の2年間は報われないにしても尊重はされてましたよ。平日も本当に知的刺激を受ける日が多かったです。マネージメントや経営陣のカルチャーは変ですけど、グーグルのマネジャー陣は企業ワールドの略奪者ではない、その点ではトップレベルだと思います。

院進学を決めたのはグーグル勤務1年目ですけど、楽しくてついつい進学は*二度*先延ばしにしてしまいました(実に間の悪い延期でした)。

でも最後は、絶えまない変更、一貫性のない管理にウンザリでした。昔のグーグルが雇った人たちのようなタイプ ―コロコロと態度を変え、プロジェクトの成功を自分の手柄にしようと突進してくる人たち― が今のグーグルに必要かどうかも、私にはよく分からなかったです。― 1列に足並み揃えて歩いて会社を統制下に維持する方が得意な人たち。私は、あのカオスの世代に居合わせた一人です。


From: N

みんな大体出てくる話は同じだね…

僕のケースはZに似てる…

採用手続き完了まで2ヶ月かかった(他の人よりは短いかな)。IBMからも待遇のいい仕事のオファーが来てることはハッキリ伝えた…が、提示されたのは前の職場と同じ給与だった。… そのことで在職中はずっとモチベーションが削がれた。入社したのは、会社の名前と評判があったから。あとは日中のシフトで働くオプションもあったのが理由だ。

6ヶ月間まともなメンター(指導者・相談役)もつけず、在職9ヶ月もしないうちに上司は僕の成績に不満を持った。マネージメントは常に「もっと努力しろ」と力説した。つまり、「もっと残業しろ」。…グーグルMV(本社)は違うかもしれないけど、インドはこうなんだ。

残業しないと昇進もない。昇進しないと昇給もない。

IBM蹴ってグーグル選んだ自分が悲しい。…安月給、仕事もないし、チームのスピリットもない、12ヶ月働いても賃上げはない、家族と仕事のバランスもない。それもあって会社は辞めた。グーグル辞めて5ヶ月、まだ失業中だけど、辞めたのは正解だったよ(Field Techとしてグーグルで働くぐらいなら失業の方がまだマシ)。

プラス面はグーグラーの同僚がPCやラップトップ直すの手伝ったり、クエリーを手伝うのが楽しかったこと。でも、Field Techは面白い仕事から離れたところでゴミみたいな仕事を一手にやらなきゃいけないんだ。Jの(車の)喩え、いいね。…良い判断だ。

チアーズ。


From: O

Iの意見に賛成。グーグルは2002年に入社して、アムステルダム支社でオランダとベルギーの営業オフィス立ち上げをやった。あれは僕の人生最良の時代だった!

採用まで9ヶ月待たされたけど、絶対に待った甲斐はあった。

面接は当時3回だけ。3回目は面接官がOmid氏だったからラッキーだったのかも。9ヶ月待ちぼうけ食わされるのが難題だったけど、グーグルはとても特別なものだと分かってたので我慢して待てたし、絶対に待った甲斐はあった! 

採用プロセスが苦痛なのはその通りかな。でも採用プロセスは難しくなきゃ。グーグルはみなさんより頭のいい人を雇うプロセスを維持するんだからね。頭の良い野心的人材をこんな大勢抱えてる企業は世界にそれほど多くはないよ。

社内のエネルギーと起業的な部分に見合う環境を整え、尚且つ社内で成長できる機会を社員に与えなきゃならない、そこが難しさ。人事採用プロセスはずっと頭の痛い問題で、そこんところは「変わるべき」という意見に賛成だ。グーグルは権力を分散し、マネージメントにもっと権限を与える過渡期にあるのは知ってる。米国外もそうだ。でも忘れちゃならないのは、グーグルはまだ生まれて10年足らずの従業員1万6000人、年商200億ドルの会社だということ。成長に痛みはつきものだしね。

こうした数字に加えて、グーグルには成績優秀な社員を厳密に審査するモデルがあるし、社員の質は極めて高い。すると全員同時にハッピーにできないという問題が起こる。これはもうね、数の問題なんだよ。グーグルが数字に強いのは認めるでしょ、ね?

グーグルは5.5年勤めた。500-600人の小さな会社だったのが、今や1万6000人の大企業だ。何度も言うけど、あれは僕にとって最高の時代だったよ。

繰り返しになるが、人事はもっと地方に分散すべき。全部MV(本社)の承認を通す必要はない。MVからの承認には長くかかるし、地元オフィスの権限はほとんどない、これでは困るし時間もかかって社内の士気にマイナスに働く。

グーグルで働いて、大過なくグーグルを辞めることは、キャリアの大きな踏み台になる。グーグルで得たナレッジは巨大だ。僕が知ってる中でこれだけのナレッジを抱えている会社は多くない。だから、とことん利用しちゃおう!


From: P

Xさんは書きました。:
>僕も自分のリスト返信したい誘惑に駆られるんだけど…ちょっと知りたいんですよね… この情報みんなどうなるんでしょ? これ読んで誰も何もしない(つまり情報収集して要約を取締役会に戻すとか、対応してくれる人に持ち込むとか)なら利用価値ないだろうし…>

現時点では、こうした意見を抱える人間がいることは経営執行委員会の耳にも入ってると思う。実際、僕が出たTGIF(花金)の席で何回かラリーとセルゲイが採用プロセスについて質問を述べていたし、他のTGIFでは社外向けにプロジェクトの乗り換えは容易だと吹聴してるのに実際難しいのは何故なのか、その理由を別の幹部たちが説明していたよ。インタビューであれをどう語るべきか僕も長い間、じっくり考えてきたけど、問題はグーグラーが「常に問題を見事解決する完全無欠の“A”プレーヤー」と見なされていること、これも大きいね。それが本当な部分もある。:ここでは僕ら一人ひとりが苦い経験談を書いてるけど、全く同じ状況に陥っても満足する結果に終わった人もいるんだよね(我慢して口を閉ざしてる人はもっといる)。だから、グーグルがトップの人材を雇いづらくなるまで、ここに提起された不満がグーグルプレックス(本社)の優先課題になることは、まずないと思う。

だけど、それでもこのやり取りには大きな価値があるよ。グーグルにとって無くても、参加者にとっては大アリなんだ。グーグルで成功できなかった僕らは…[以下TechCrunch日本語版のnobさん訳参照]。 実際どうかというと、グーグルだってたまたま当たりが悪いと本当に酷い職場になり得る、ということだ。グーグルが好きになれない、グーグルで成功できない、これは自分の適性を示す指標としては好ましくないことだ(でもよく考えてみると、グーグラーには適性不十分なのに成功している人もいるので、逆もあり得る)。グーグルはマスコミの評判が余りにも良いので、そこで得たネガティブな体験を秩序立てて捉えるのはものすごく難しい。このスレは、全体像のバランスを図り、グーグルで得た体験を俯瞰して自分を見つめ直すレンズを与えてくれる。これは僕らが時として死ぬほど必要なものだよね。

こうした投稿を読むのが辛いグーグルOBもいるだろう。ことに自分の経験が本当にポジティブで、グーグルへの愛社精神が深い人には…。グーグルに対してシニカルになるのは僕は間違いだと思う。何か本当にユニークで魔法のようなことが、あそこでは起こった。そして僕が知る限り、まだ起こっている。でも、その魔法は万国共通なものでも、欠陥が全くないものでもなかった。そして僕らの中にはグーグル勤務経験で傷つき、傷口がパックリ開いたまま塞がらない人もいる。こうした事実を尊重するのがグーグリー(グーグル流)ではないか、と言うつもりで書き始めたんだけど、グーグルのカルチャーはまだそれほど成熟していないんだよね。とにかく今はまだ。

でも、このスレッドに興味を持った僕らにできる最もポジティブなこと、それはここにみんなが書いた経験を理解し尊重することだ。そうすることで、小さな方法だけども、自分のキャリアも強化できるし、自分の周りの人たちも強化できる。そしたらいつかは、ここの小さな勉強会の話はグーグルの耳に届いて、なんらかの善をなすだろう。


From: Q

前の会社が急速に傾いて、グーグルは脱出のチャンスに思えた。

最初にガックリきたのが給与提示額。交渉でちょっとは和解してくれたけど、そんな沢山は増えなかった。中西部でもらってた給料をやっと出る程度で、カリフォルニアは州税が高いから、その差額でほとんど消えてしまったよ。しかも家賃があるでしょ。妻も僕も借金はない。車はキャッシュ購入で、小さなアパート住まい、ちっちゃな子どもが1人いるっきりで、旅行も行かなければ、贅沢な暮らしをしてるわけでもない。なのに家にくる請求書の支払いだけで 2ヶ月目にはもう、貯金に手をつけていた。責任の一端は確かに僕さ。あんな低いオファー、受けるべきじゃなかったんだ。

引越し手当て・入社ボーナスは金額表示が税引き前の額だったし! あれは予想外に大きく家計に響いたなあ。人によってはヘンに聞こえるかもしれないけど、今まで僕にそんなことした会社、グーグルだけだよ。また繰り返しになっちゃうけど、それもこれも悪いのは僕、お人よしに安請け合いした僕の責任だよね。

引越し会社の話だと荷物は8-12日で届くということだったけど、生後1ヶ月の赤ちゃん抱えて家具ひとつない着替えもロクにないアパートでレンタルカー借りて、なんとか2週間近く凌いだよ。この辺はグーグルにもっと責任もって行動してもらわないと困るのに、彼らはずっと本当に他人事のように冷淡だった。代替案といっても社宅だけ(2度引越せってか!)。こんなひどいって最初から分かってたら、グーグルが引越し業者に払う3分の1のお金でトラック借りるんだった。インディアナからなら3日もあれば来れるし、それは何度もやってるからね。

ともあれ、グーグルも優秀なエンジニアが引く手あまたなことぐらい知っとかなくちゃね。給料相場は高い。特にベイエリアは。僕もグーグル勤続たった3ヶ月で基本給を倍にする会社からもう強引に引き合いがきた(その後、基本給は何度も吊上げてきた)。その会社は僕が最も得意とする仕事を僕に任せたがっていた。グーグルでそんなことは絶対望めない。で、仕事は引き受けた。今もいろんな会社から面接に来てくれという招待は定期的に入ってくるけど(一番最近連絡があったのはアップル)、毎回断ってる。僕は今の仕事が好きだし、報酬も充分いただいてると信じている。大成功のプロダクトも最近リリースしたばかりだしね。

グーグルにも良いところはある。一生友だちになれそうな知的でいい感じの人たちとも知り合えた。ロン・ポールの講演もこの目で見れたし、楽しい思い出はたくさんある。あの官僚主義と「コーディングの規則・規制の神々」の権威主義は熟練開発者を骨抜きにする致命傷だけども、大学出たばかりの青二才にはあれで丁度いいのかもね。僕は食い物は大して問題じゃなかった。というか、そもそも食べない方だし。でも、簡易キッチンからココアが姿消し始めた時にはほんとガーンときたなあ。1日20セント浮いてさぞかし助かったろー!

正社員にとっては、じわじわ蒸発していく尾ひれ羽ひれの福利厚生、独断で額が決まるボーナスより、お給料弾んでもらった方がいいのさ。僕はドットコムブームの最中に社会人になったから、何度も何度もこういう空約束が踏み倒されるの見てきたからね。

もう恨みはない。今はただ、グーグルが僕の想像していたグーグルの足元にも及ばなかったのを、残念に思うだけ。



From: R

グーグルは新卒で入った会社です。一流大学の(英)文学部を出て人事部に採用されました。グーグルはここからして問題です。 ― こんな書類業務にアイヴィーリーグ卒業生が本当に必要なんでしょうか? デリダを読んでいた私が、社員Xの有給休暇の「ステータス変更申請書」を片付けてたんですよ。この「ステータス変更申請書」は一生憑りついて離れない呪縛ですね。

あの会社は- 文句無しに - すごいビジネスモデルです。グーグルに不満を持つ人はいますけど、グーグル社員は他の会社に比べたらだいぶ甘やかされてると思います。私は大体6ヶ月で辞めました(辞める時はボーナスのことも頭になかったんです)が、辞めた理由は自分の能力を発揮する出番が全くなかったからです。部下として配属になったマネジャー3人のうち2人は完全なる悪夢でした。一人は身長約6フィート(182cm)で、彼女のことはこっそりメドゥーサ(Medusa)とかメディア(Medea)と、その日の気分で呼び分けてました。でもそんなのは些細なことですね。辞めたのはあれもこれも管理され過ぎてると感じたせいです。勤務時間のほとんどは、先ほどのギリシャ神話の怪女と一緒のオフィスでした。

会社には別に悪感情はありません。グーグルで働いてたって言うと大体の人は、そんな短期で辞めるなんて信じられないという反応を示しますし。このレスはなるべく他の人の参考になる客観的な内容を目指したいので、私のようなケースを未然に防ぐため会社はどうすればいいか、提案を3つにまとめておきます。

1)文芸創作/芸術/映画製作専攻の人を人事のような対人関係が要求される仕事に雇わないこと。私は大学生活のほとんどを短編執筆で過ごしました。― 独りで。 常にクライアントと向き合う持ち場でテキパキ仕事をこなすのに関心があるとか、要領を知ってる人の適性じゃないですよね。私のマネジャーは“カスタマーサービス”が得意なのが毎度自慢の種で、そこが人事の仕事の好きなところだとしょっちゅう言ってましたが、私はサービスと名のつくものはなんでも聞くだけでゾ~ッとくるのです。たぶん左脳が強いタイプの人は大概そうだと思いますけどね。

2) グーグルには奇態があります。絶対企業の型に収まらない奇癖。これを解決すること。

3) 相性がひどく合わない場合、もっと上司を簡単に鞍替えできるようにすること。

4) 採用希望者には「雇う前」にグーグルについてもっと正確に伝えること。私が入社前に知ってたのは「フォーブスが選ぶ理想の職場No.1」、「無料グルメフード」、「病欠無制限」、「諸君にもグーグリーになって欲しいのだ!」という言葉だけ。これが何度も頭の中でエコーかかってました。私の中にいる22歳の欲張りなカササギの自分は「一銭も払わないでいつでも好きな時に刺身が食べられる」という考えに完璧に溺れてしまったのです。でも快適な年金制度や病欠無制限もいいですけど、いくらタダで昆布茶飲めると言われても、そのために自分の幸せとキャリアの満足度を犠牲にはしたくなかったんです。

要は ― 以上挙げた個人的理由で辞めたんです。というわけで、あとは恥知らずな自己宣伝を少々。あの変な仕事(これが本当に妙で…CMのスタント、犬の散歩、ベビーシッター、モデルもやってました)をやりながら5ヶ月ダラダラ過ごして、やっとずっと夢に見ていた職業に落ち着いたんです。書いて食べていく仕事です。

今はファッションブログを自分で運営の傍ら、******でオンラインのファッション関連の「ウェブ番組」の司会をやってます。ファッションに関心のある方、ちょっとでも気になる人には面白いと思いますよー。



From: S

どうも。
えっと、僕はグーグル3ヶ月前に辞めたばかりなので傷口はまだ新鮮です! 2004-2008年ロンドン支社営業勤務で、営業管理もちょこっとやりました(この説明は後ほど)。

理由はここに書かれたこと全部ですよね。家を建てるのは小さな煉瓦の積み重ね。僕はまだ完璧な仕事には巡り合ってないので、入社当時は完璧な仕事という売り込みにすっかり乗せられましたー。

僕の2ペニー(取るに足らない意見)はこうです。

マネージメント―  人事管理の仕事を全然やってない人が多い。グーグルは成長が激しいので、それもあって製品やスタッフの問題について基本的に何も勉強してないマネジャーが多く、そういう人たちは勉強する代わりに自分の縄張りやキャリアを守備範囲にして「上を管理」するんです。僕は常にOKR(Office of Knowledge Resources?)の平均点は高かったです(客観より主観を生む理不尽な管理体制にも関わらず)し、3年で上司が5人変わった(みんな僕の専門も知らない人ばかり)んですけど、もっと新人の社員がどうでもいい下らない会話に加わって、無意味な管理職調で話して、業者・クライアントを怒らせ(昔僕に電話する時には笑ってたので確か)、昇進していくのを眺めてきました。

彼らはスーツで働くのが好きだから昇進したようなものです。スーツも着用しないでゴマすってる人間はバカにされておしまい。僕はスーツ着用もゴマすりもしなかったですけど…へへへ…。たぶんカルチャーが変わったことも関係してるかもしれません。ならグーグリーに振舞うルールも変えなくちゃならないのに。このグーグル社員らしく振舞うこと自体、僕にはPR戦略のように思えることがありましたね。

カルチャーですが、ロンドン支社の場合はあの場を支配していた魂がすっかり変わってしまったんです。一緒に働いてた人たちやあそこで知り合った人たちの多くも、楽しみが少ないことに大きな不満を抱えていました(今もそうですけど、重視されないのが分かってるので上司には話さないだけ。―上記参照)。すべてのことが巧妙に仕立てられた、偽りの混じったものに見えました。もちろん何だって永久に同じというわけにはいかない。それはそうですが、政治、エゴ、ゴタゴタとは無縁のチームで働いていたはずなのに突然豹変したら戸惑うなという方が無理でしょう。

グーグルで働くのがどんなに素晴らしいことかはみんな嫌というほど読んでますし、最初の2年間は僕もその通りでした。権限もあったし、昇進もあった。尊敬を込めた正直な対応がしてもらえました。それが辞める前は単に、言葉にならない愚痴が充満する職場になっていて、才能ある人たちの権限は弱まり、敵意と政治を生む構造になってたんです。

あそこで過ごした時間は楽しい思い出です。本当に良い勉強になりました。ロンドンのTGIF(花金)では毎度きわどいことをしたし。もしかしてあれは無視された反動だったかもしれないですけど、僕はビジネスコンサルタントのようなナリをして自分のパーソナリティ譲歩するつもりはなかった。スーツなんか着なくても仕事に対しては真剣でした。

食事は素晴らしかったですけどね。

実はコレちょうど読み返したとこなんですけど、今思うと、もっと何年も前に辞めておくべきだったなあ、と思います。ともあれグーグルはあれだけすごい人たちを抱えてるんだから、その声に耳を傾け、きちんと対応すべきです。大衆の知恵が….ゴホン….これだけ唾飛ばしてガンガン言ってるんですからね。□


[TechCrunch日本語版, TechCrunch]

0 comments:

Post a Comment