December 22, 2008

『イントゥ・ザ・ワイルド』の青年:Into The Wild and Chris McCandless


The video below is ABC's 20/20 featuring the real Chris McCandless who died of hunger in the Alaskan wilderness in 1992.  Jon Krakauer wrote a road novel "Into the Wild", which led to a Sean Penn-directed film which I saw on DVD last week.

The cinematographer Eric Gautier's work is one of the best I've ever seen; wind, road, sky, light, people, water... the image really casts you away into the womb of Mother Earth.

Over the weekend, I read Krakauer's original article "Death of an Innocent" and learned that Chris, in the last hitchhiking, left the map which would have saved his life (there was a tram 1/4 mile away from the flooded river), saying "I don't want to know what day it is, or where I am. None of that matters."

Krakauer's take is; "In coming to Alaska, McCandless yearned to wander uncharted country, to find a blank spot on the map.  In 1992, however, there were no more blank spots on the map — not in Alaska, not anywhere. But Chris, with his idiosyncratic logic, came up with an elegant solution to this dilemma: He simply got rid of the map." (via)


Inspired by Henry D. Thoreau's Walden and Jack London's White Fang, he left all his possessions to find his 'true self' in nature.  That's an experiment everyone at his age dreams about.  I didn't go that far, but I was probably in similar mindset when I quit my first job and left my business card, pager, insurance, credit card, my maiden name, to live in Europe.  I wanted to find out how people would see me that way.

Once in Germany, I left my car in a parking lot and got lost for hours.  What I regretted the most was that I had left the map.  That was quite scarely and lonely, well, at least for me already.  I don't want to even think about hunger, desease, bears adding up.

As "The False Being Within" suggests, Chris may have been suffering from Schizophrenia.   I can think of hundred other reasons to criticize him, but still, I find it difficult to conclude one of his last words irrelevant; 'Happiness in only real when shared.'




映画『Into the Wild』を観て、エリック・ゴーティエの映像にやられた。道、光、空、水、人。のまれる。すごい。ショーン・ペンは監督の才能の方があるのかも。

----以下ネタバレ。映画まだの人はクリックアウェイ!---

週末は、この映画の元になったクリス・マッカンドレスの話を読んで過ごした。1992年アラスカ山中の投棄バスの中から半腐乱死体で発見され、「首都D.C.郊外の裕福な家に育って高校はクロカンの部長、大学も主席だった子がなんでまたこんなところで餓死してるのよ」とマスコミで大騒ぎになった24歳の若者だ。

1996年に登山家ジョン・クラカワーがその生涯に迫る本を出版しベストセラーとなり、ショーン・ペンが遺族を10年がかりで説得して2007年映画化に漕ぎ着けた。

ちょうど藤原新也や沢木耕太郎に感化された若者がバックパックひとつ抱えて第3世界をウロウロし、挙げ句に紛争・災害・犯罪に巻き込まれて外務省の世話になり、「世間のメイワクも少しは考えろ」と(放浪したくたってできない)日本のマスコミに叩かれるのと一緒で、米10ポンドで山篭りしたクリスに対する地元アラスカの反応は冷たい。

彼の真似して軽装備で山を目指し遭難する都会の若者を“マッカンドレス症候群”と呼んで露骨に嫌がっている。自然をなめるなよ、と。まあ、そうでも戒めないとアラスカの貴重な若者の命がいくらあっても足りないから、真っ当な反応だ。

クラカワーが書いた1993年の記事『Death of an Innocent』には、最後にヒッチハイクしたトラックに地図と時計をわざと置いていった、とある。「今日が何月何日で、今どこにいるとか、知りたくないんです。どうでもいいんです」と、元気に運転手に言い残して。

バスに巡礼するファン大勢ことでも分かるように、クリスが目指した“荒野”は実は林道から1日もかからない。水かさが増して退路を絶たれたと絶望した川から、ほんの0.25マイル先には線路もある。要は地図さえあれば帰れた。それを置いて出るなんて自殺ではないか。

その点についてクラカワーは本にこう書いている。「マッカンドレスはアラスカで道しるべのない土地を彷徨うことに憧れ、地図に空白の場所を探した。しかし1992年当時の地図にはもはや空白などなかった。―アラスカはもちろん、どこにも。が、そこはクリス。持ち前の妙なロジックを発揮し、このジレンマに見事な解決策を思いついた。:地図を単に捨てたのだ」(試訳)

すべての属性を捨て去って素の自分になる。―これはあの年頃の子が誰しも一度は願う実験だ。

親戚が工面した学費を半分喜捨してIDを全部土に埋め、2年間全国をヒッチハイクして回って山篭り4ヶ月で死んだクリスほど極端じゃないが、私も会社辞めたときは似たような心境だった。もっと小規模なところでは、長い下り坂の自転車で急に「運試し」したくなって目をつぶってみたりね。クラカワーは、クリスのしたことは確かに無謀だが、こういう運試しの衝動は誰にでもある、クリスと自分たちを隔てるものは運よく生き延びたかどうかの違いだけだ、と共感を示している。

アラスカ日刊紙コラムニストCraig Medred氏も負けてはいない。NY(文壇)とハリウッドの手にかかるとこれだから困る、この本・映画に接したアラスカの医者はみんな真っ先にスキゾフレニアを疑ってるんだぞ。本・映画には「毒草による死」とあるが、あれは想像であって死因は特定されていない。では何(誰)に殺されたのか? 彼の中に住み着いたアレックス・スーパートランプ(放浪中の偽名)に人格乗っ取られて死んだのだ。スキゾなら餓死の説明もつくだろう、という内容のことを書いている。

ルソーとジャック・ロンドンらの理想に毒された哀れな犠牲者、軽はずみ、傲慢、身勝手、自己満足…批判は百と湧いてくるのに、いくら遠ざけても片付けられないのは、どうしたわけだろう? やはりあの状況で「幸せが現実となるのは、それを誰かと分かち合った時」(クリス)という到達点は辛すぎるからではないか。



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BOOKS: Amazon.com: Into the Wild  / Amazon.co.jp: Into the Wild / 荒野へ

2 comments:

szk said...

映画版を適当に見てしまって妙に納得できない部分が多かったので、非常に助かりました。ありがとう。

satomi said...

あ、私もです。そかそか。。。

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