January 24, 2006

ディズニー、ピクサーを74億ドルで買収:Disney buying Pixar for $7.4B

Did you see the latest news about the acquisition? You can view the video clip of two CEOs' interview on MSNBC.com.

ジ ムでだらだら走っていたら予定通り、ディズニーのピクサー買収が74億ドルで合意に達したとの速報が画面に入った。合併完了は今夏中。CNBCではディズ ニーCEOロバート (通称ボブ)・アイガー氏とピクサーCEOスティーブ・ジョブズ氏のインタビューを生中継した。両氏とも満面の笑み、笑み、笑みである。背景は20日付け拙ブログ、CNETJapanはこちら、インタビュー動画はこちら↓

Disney buying Pixar for $7.4 billion - U.S. Business - MSNBC.com
(↑ライブ中継では画像が途切れる度スタジオに怒号が沸き起こった)

「1,2年前にはこういう話し合いができるとは思ってもみなかったよ」と、アップダウンの激しかった両社の関係を正直に語るジョブズ氏は、これで晴れてディズニーの個人最大株主、取締役就任の運びとなる。

「アッ プルCEOとして培ったテクノロジー分野のビジョナリーとしての先見性を、どうディズニーの今後に反映していくのか?」という当然あるべき問いに対して は、「それは話を広げ過ぎだ」と牽制。 「iPodビデオのアイディアが浮かんだ時、真っ先に電話したのはボブだし、真っ先に協力してくれたのもボブだ。今回のことにしてもボブの新たなディズ ニー路線に私が乗ったのであって、その逆ではない」と、今回の合併とディズニーの経営が飽くまでも”アイガー主導”である点を明確にした(←否定すればす るほど「ふぅ~ん、やるんだなあ」となってしまうんだけどね)。

懸念はピクサーのクリエイティブ部隊をここまで率いてきたアニメの神様 ジョン・ラセター(ピクサー社エグゼキュティブ・バイスプレジデント)の処遇。その処遇いかん ではピクサーの肝である無類のクリエイティビティ、創造第一の企業カルチャーが巨大コングロマリット・ディズニーの管理主義の迷宮で霧散してしまいかねな い。 それは巷のピクサー・ファンが最も恐れていることで、この合併を南のハリウッドから見守る友人・片田暁氏も;

も しこの買収が成立すると、ジョブスにどんなメリットがあるかはよく分かるのですが、ピクサーの現場にいるクリエーターたちがどう思っているのかがあまり伝 わってこない。特に、ジョン・ラセターは独立性を放棄することに本当に賛成なのだろうか。ピクサーの成功はジョブスなしでもあえりた可能性は十分にある が、ラセターなしでは考えられないだけに、その辺りが知りたい

と先ほどメールを下さった。
「それそれ、そこなんだよ!」と思わず膝ポンだ。片田氏の仰る通り、合併成功の鍵はまさにそこにある。

「映 画を年2本作って大企業の企業ニーズにも応えていかなきゃならないわけで、これはピクサー文化の破壊を引き起こしかねない」とするのはゴールドマン・サッ クス のアナリスト氏。先のCNBCの報道特集でもアナリストたちが「ラセターはどうなんだよ、合併しちゃってハッピーなのかよ」と、やっぱりそこが焦点であっ た。

で、それはジョブズ&アイガーCEOコンビの方も先刻承知しており、話が「ラセターのパッション(やる気、意欲、情熱)」に及ぶと、 待ってましたとばかりに首を縦に振り、「なんてったってラセターのパッションだ。合併でこれまで以上に彼は自分のやりたい仕事ができるようになるだろう し、そうしていくのが私たちの仕事」と身を乗り出して強調するのを忘れなかった。

とりあえず「チーフ・クリエイティブ・オフィサー」とし てアニメ製作のクリエイティブ面を総括するラセターには、テーマパーク再デザインという大仕事が待っている。また、「ファインディング・ニモ」や「Mr. インクレディブル」などピクサーが出した超ヒット作の続編化では、ピクサーの初期メンバーが製作を行う。これはこれまでの製作・配給契約には無かった話。

ピクサー部隊は従来通りサンフランシスコからベイブリッジを渡ったエミリービルの本社で仕事を続ける。これはベイエリアにとっては大変うれしいことで、今朝のサンノゼ・マーキュリーのメルマガではテクノロジー業界のビジョナリーの談話として、
"If anything, the talent from Burbank might have to move up to Emeryville. The animation center of the universe is moving to Emeryville."

(何か変化があるとしたら、それはバーバンクの精鋭がエミリービルに来なきゃならないってことさ。世界のアニメの中心が、エミリービルに移るんだ)


と伝えた。さらに続報ではハリウッドとシリコンバレーの両分野を自由に出入りできるジョブズ氏の特異性について、
"Bill Gates shows up at a Hollywood party of actors and actresses and he's just a geek. Steve Jobs shows up at a Hollywood party of actors and actresses and he's a star."

(ビル・ゲイツがハリウッドの芸能人のパーティーに行ったってただのヲタクだ。スティーブ・ジョブズがハリウッドのパーティーに行ってみろ、スター扱いだ)

というポール・サッフォー未来研究所長のコメントを引用し、メディアとテクノロジーの融合を牽引する人物はジョブズ氏を置いて他にいない、というベイエリア一般の見方を紹介した。「デジタル革命、音楽の次は映像」ということだ。

因 みにピクサーの御本家ルーカスフィルム本社も今のマリーンから金門橋を渡ってサンフランシスコ市内に移転する。ジョブズ氏がジョージ・ルーカス氏からピク サーの母体のデジタル編集チームを買った時、払った金額は1,000万ドル。それがたったの20 年で74億ドルである。

これぞ本物の”錬金術”だろう。

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