April 28, 2014

「黒人と付き合うな」と愛人を叱るクリッパーズオーナーの差別発言(訳):A Clippers Owner Donald Sterling's Racist Rant



It's so yesteryear.  In some instances, it's just another couple fight.


愛人がマジック・ジョンソンと3人で撮った写真インスタグラムに流したのに腹を立て、「黒人と付き合うな。黒人を連れて試合にくるな」と小言を言ってるクリッパーズのオーナー、ドナルド・スターリング氏(80)の会話の録音が暴露され、全米が「チーム手放せコラ」と怒り狂っている。

声の主はスターリング・オーナーと黒人×ヒスパニックの(元)愛人V・スティビアーノさん。

先月スティビアーノさんは、「資産家の老人に貢がせる詐欺女。夫が買い与えたフェラーリ1台、ベントレー2台、レンジローバー1台、現金25万ドル(2560万円)、180万ドル(1億8500万円)の家を返しなさいよ」とオーナーと冷え切った関係のスターリング夫人に訴訟を起こされ、「貢ぐのは悪いことではないわ」と反論中。スティビアーノさん側弁護士は、「録音テープをTMZに暴露したのは彼女ではない」と言っている。

まあ、ただの痴話喧嘩に聞こえないこともないが、こんなもんなんだろうなあ…


[発言の要約]

Donald Sterling: なぜあんなもの宣伝するんだ?
GF: 何も宣伝してなんかいないわよ。
Sterling: マイノリティと写真なんか撮って、なんのつもりだ。
GF: マイノリティのどこが悪いのよ。黒人で何が悪いの?
Sterling: 別に悪いなんて言ってないさ。
GF: ヒスパニックで何が悪いの?
Sterling: なんか敵と話してるみたいだな。マイノリティはどこも悪くない、最高だ。ただ少しはこっちの気持ちもわかってくれよ。ヒスパニックが黒人に何か感じるように、黒人も他のグループには何かを感じる。昔からそうなんだ。これからもずっと。
GF: でも私はそうは思わないし感じない。
Sterling: でも世界はそうなんだから、おまえも少しは合わせないと。
GF: 私は差別主義者にはなれない。
Sterling: それは結構なことだ。私には私のカルチャーがあって、その中で生きていかなきゃならない。それだけ。おまえはおまえの思う通り生きればいい。頭の硬いやつだ。
GF: わかってるよ。あなたはそんな風に育って、それがあなたのカルチャーだってことぐらいわかるつもり。
Sterling: じゃあなんでそんな無視するんだ。
GF: 誰を無視してるっていうのよ。
Sterling: 目の前の世界をさ。黙って歩いてれば白人かラティーノの女の子で通るのに、なんで黒人と歩くの我慢できないんだい? なぜだ? なんかメリットあるのか?
GF: メリットって何よ。白でも青でも黄色でも関係ないでしょ。
Sterling: そんなこともわからないのか。バカなのかもな。みんなおまえのことどう思ってるのかも知らない。当然関係あるんだよ。大ありだ。
GF: 私、いちおう混血なんだけど。知ってた?
Sterling: 知らない。
GF: 知ってるくせに。
Sterling: そういうのは抹消するって言ってたじゃないか。「わかった」って言ったじゃないか。毎日ころころ言うことが変わるんだな。ったく痛いやつだ。
GF: 誰かから電話がきて「インスタグラムに黒人の写真が出てたよ」って言われて困ってるんでしょ。
Sterling: ああそうさ。参ってる。黒人と付き合いがあるって触れ回ってるんだからなあ。する必要ないでしょ?
GF: あなただって黒人とは付き合いがあるじゃない。
Sterling: 私は私、おまえはおまえだ。おまえはデリケートな白人かデリケートなラティーノの女の子ってことになってんだ。
GF: 私は混血だってば。あなたが愛してる相手は黒人とメキシカンの混血なの。あなたが嫌でも、世の中が受け入れなくても、それが私、私の血筋なのよ。それをあなたは排除しろと言う。周りの目ばかり気にして。そういう育ちだから? 私に黒人を嫌えって言うの?
Sterling: 嫌えとは言ってない。それは周りの人間がやってることであって、それで物事が引っくり返ってしまうんだ。おまえには黒人も好きでいて欲しい。影で。一生付き合っていい。毎日一緒にいていい。ただ…
GF: 公の場ではダメだって言うのね。
Sterling: なんでインスタグラムで宣伝して、うちの試合に連れてくる必要がある? 
GF: なによ、黒人を試合に連れてっちゃだめだって言うの? 私はね…
Sterling: もうこの話はやめよう。別れるなら今別れよう。
GF: 未だに差別とヘイト抱えてる人たちに囲まれてるあなたって、かわいそうな人ね。あなたも未だに差別の人なのね。
Sterling: おまえはなんでも好きなようにできて気楽だよ。誰とでも寝ていいし、誰を連れてきても自由だ。俺が頼んでるのはほんの些細なことではないか。宣伝するな。試合に連れてくるな。それだけだ。

(中略)

GF: じゃあ白人とだったら歩いていいの? (マジック・ジョンソン往年のライバル)ラリー・バードとだったら歩いていいの?
Sterling: ったく口だけは達者な奴だな。おまえのような女と誰が住みたい。何かっていうと喧嘩腰。ほんとに生まれつきのファイターなんだな。
GF: 怒らせてごめん。
Sterling: おまえの口は最悪だ。なんでそこでラリー・バードが出てくる。家族とでも徹夜で歩いてればいいだろ。
GF: 尊敬してる人に会ったんだもん。マジック・ジョンソン尊敬してるんだもん。
Sterling: はいはい。
GF: コミュニティ、世界、人々のために彼はいろいろやってくれたのよ、マイノリティのために。
Sterling: なぜそんな食えない話を今するんだ?
GF: 尊敬する人に会ったから写真を撮っただけ。それが黒人だっただけよ。ごめんね。
Sterling: 彼のことは私もよく知ってる。尊敬して当然だ。私は単に、目立たないところで尊敬しろって言ってるだけ。一生尊敬したいだけしてろ。連れ歩くなり、口ア~ンするなり、◯◯するなりすればいい。こっちの知ったこっちゃない。おまえが何しようとおまえの自由だ。だがインスタグラムに出して世界中に喧伝すると、こっちに電話かかってくるんで、それはやめてくれって言ってるの。あと試合には連れてくるな、いいな?



[TMZ]

UPDATE:
Sterling got lifetime-ban from Los Angels Clippers and NBA.
結局この発言が元でスターリングはNBAとチームを永久追放になった。

April 26, 2014

XPの壁紙のおっちゃんインタビュー:Man behind the Windows XP 'Bliss' Wallpaper



完璧な空、雲、緑。

2001年のデビュー以来、世界何億人という人々に愛されたWindows XPデスクトップの壁紙「Bliss(草原)」はいかにして生まれたのか? XPサポート終了に寄せて、元ナショナルジオグラフィック専属フォトグラファーのCharles O'Rearさんが、サンフランシスコ北セントヘレナの自宅でインタビューに応えた。

Bliss

(訳)
おお、いらっしゃい、よくきたね。ここが「草原」の国だよ。僕はチャック(チャールズ)・オリア。ここはナパ。あれ撮った場所はこのすぐそばにある。

サンフランシスコ北のこのあたりでは冬、雨中と雨上がりに草原が緑に輝く時季があるんだ。なのでシャッターチャンスを逃さぬよう、いつも準備は怠らずにいた。

金曜午後は毎週サンフランシスコ付近に住むガールフレンドのところに行くんだが、ちょうどあの日は1月で、丘のアップダウンの田舎道を走ってたら、もんのすごい草原が目の前に広がったんだ。

草はもう完ぺき。美しい緑。お日様も出てるし、雲もある。

でもまさかそのまま写真に撮れるとは思ってなかったよ。どうせ車を停めてカメラ構えた頃には雲も流れてしまってるだろう…ってね。それぐらい、すべてが目まぐるしいスピードで変わっていた。

でもいざカメラの支度が整ったら…雲が戻ってきたのさ。1枚撮って、巻いて、もう1枚。今はデジタルだから巻かなくていいけど、当時はフィルムだったからね。また雲がきたので、もう1枚…合計4枚撮って「これで良し」って三脚畳んで元の運転に戻ったんよ。

機材は別に特別なものは使ってない。鮮明カラーの富士フイルムとRZ67。マミヤのRZ67はレンズが信じられないほどいい。このフィルムとカメラの組み合わせが何しろ完ぺきだった。これのお陰で「Bliss(草原)」は出色の仕上がりになったようなものさ。35mmのSLRで撮っても同じにはならなかったと思うよ。

僕は、マイクロソフトのエンジニアが写真探してるなんて知らなかった。穏やかで、ストレスのない写真を探してたらしくて、会社の人がエージェント経由で僕の写真見て気に入ってくれたんだけど、最初のは色はそんなに良くなかったんじゃないかな、CRTだし。で、「原本送ってくれ」ってエージェントから連絡がきたんだ。

送り方はFedExとか3通りあったんだけど、マイクロソフトにどの送り方がいいか問合せたら、「航空券送るからハンドキャリーで持ってこい」って言うんだよね。で、持っていって弁護士か誰かに手渡して書類にサインして、はいオシマイ。ちゃんちゃん。

まさかあんなに広まるとは夢にも思っていなかったよ。

ふと気づけばホワイトハウス地下のシチュエーションルームにもあれ、新聞の写真にもあれ、要人対談にもXP。プーチンの後ろの画面もあれなんだもん、まったくビックリするぜ。

たぶん今15歳以上の人はアレを一生覚えてんじゃないかな。

Windows XPが出て2年後、「あの写真の撮影場所を探せ!」というコンテストが行われた。「フォトショップだ」っていう意見が大多数で、あとは「シアトルのマイクロソフト本社の近くで撮った写真だ」という人が一握りいる程度だったので、出ていって「違うよ。あれはうちのそばで撮った本物の写真だよ」って言ってやったよ。

実は、あの「草原」の道はこの一帯でも一番危ない道なんだ。事故がやたらと多いの。スピード制限も緩いし、カーブだし、人は先を急ぐし、待機所もない。だから警察もあそこはよく見張ってるんだ(訳註:ソノマは酔っ払いも多いしね)。たぶんカリフォルニアでもあそこほど重点的に見張ってる場所ないと思うよ。

こないだ撮影場所に戻ってみたんだけど、一度通り過ぎて何kmか先でUターンして、Uターンして…やっと停められたってなぐらいで。

え、もしかしてこれから撮影に行くの? ははは。丘のむこうに太陽隠れちゃってるから、きっともっとドラマティックな写真が撮れるよ。

XPもさようならだね。寂しくなんかないさ、悲しくもない。でも、Windows 8でまた撮らせてねって電話番号渡したのに、マイクロソフトからはまだひと言も電話がかかってこないのは一体どうなっちゃってるのよ、とは思うけど(笑)。

***

以上おわり。ギズでも紹介したように、完璧な写真を生んだものは、完璧な丘、完璧な時、完璧な空、フジフイルム、伝説のMamiya RZ67カメラ、三脚だった、というわけ。リタッチもなし。コンピュータもなし。ただ抜けるような鮮やかな色と色の組み合わせで撮った傑作の1枚。「35mm SLRで撮っても、ああはならなかった」と言っているのが印象的だ。

私が走ってる丘でも時折ああいう眺めに遭遇するんだけど、カメラに撮った途端、あの匂い立つ生命力、躍動感が全部消えてしまう。とてもああは撮れない。いやすごいわほんと。

April 19, 2014

妊娠を発表するチェルシー・クリントンさん:Chelsea Clinton’s Pregnancy Announcement




Marc [Mezvinsky] and I are very excited that we have our first child arriving later this year.[...]I just hope that I will be as good a mom to my child, and hopefully children, as my mom was to me (年内に初めての赤ちゃんが産まれます。母のような、いいママになれたらいいのですが)- Politico
チェルシー・クリントンさんが木曜、NYCの講演で懐妊を発表。おばあちゃんクリントンの2016年大統領選出馬より、孫の2052年大統領選出馬に早くも注目が集まっている。


April 5, 2014

一夜にして億万長者→罪悪感で鬱になるインディーズゲーム開発者たち:The Guilt of the Video-Game Millionaires @NewYorker


ゲーム書いてAppStoreやSteamでリリースしたら、ひと晩で人も羨む億万長者になり、割り切れない気持ちに悩むインディーズゲームデベロッパーが増えている、という話をニューヨーカーが特集している。

贅沢な悩みにも聞こえるが、注目されると、もうそれだけで悪口や妬みを買うものなので、苦痛に思う人がいるのはわかるよね。
“Ever since I was a kid I’ve watched my mom wake up at six in the morning, work all day, come home, make my brother and me dinner—maybe shout at me for too much ‘computering,’ ” he said. “My first thought that day was that while I was asleep I’d made more money than she had all year. And I’d done it with a mobile-phone game about shooting fish with a machine gun.”

2013年3月のある晩、ラミ・イスマイールは仕事のパートナーのヤン・ウィレムと一緒にモバゲー「リディキュラス・フィッシング」をリリースした。イスマイールはオランダに住む24歳(当時)。翌朝目が覚めたら、ひと晩で何百万円もの大金を手にしていた。知って真っ先に感じたのは高揚感より罪悪感だった。

母親は地方公務員で、その日ももう仕事に出ていた。「物心ついた時から、朝は6時に起きて、1日中働き詰めで、家に帰ると僕ら兄弟に晩ご飯つくって、『コンピュータばっかりやって』と言う、そんな母親を見てきた」、「あの母親が何年も何年も働いてやっと手にした稼ぎより沢山の金を自分は寝てる間に稼いだのか…とまず思った。それも魚をマシンガンでぶっ放すモバゲーで」

リディキュラス・フィッシングはアップルAppStoreで初月数十万ドル(数千万円)を売上げ、2013年のアップルWWDCでデザインアワードを受賞した。イスマイールとウィレムは大学時代に一緒にゲーム製作を始めた仲間。リディキュラス・フィッシングは貸しオフィススペースでインスタントラーメン漬けで作ったゲームだ。「『生活の安定を犠牲にして、破産するリスクも抱えながら、一生懸命働いたんだから』と、頭の隅では思ってるんだよ」、「誰もやろうとしない、誰にもできないことをやって、それが報われたんだって。ただわかっちゃいるんだけど、どうにも違和感が。車で仕事に向かうあの母親の姿が、どうしても頭から離れないんだ」 


インディーズゲームで一攫千金当てるのは「宝くじに当たるようなもの」(イスマイールさん)で、例えば…

・そんなに儲かってもお金の使い道に困る
・必要以上に目立ってプライバシーがなくなる
・他人のやっかみがすごい
・何十年も会ってない友だちや遠い親戚が金の無心にくる

…といった問題があるようだ。記事では『Flappy Bird』で億万長者になったドン・ニューイン君や以下のような人たちを紹介している。

『Stanley Prable(スタンリー・パラブル)』で億万長者になったデイビー・レーデン(Davey Wreden、24歳)

彼のことはイスマイールが「これは売れる」と思ってテキサスまで会いに行き、「儲かったお金で買うものをひとつ考えておくといいよ」とアドバイスした。その時は外出して2時間で戻り、「よし決まった。一番安い鮭と一番高い鮭を買って調理して、値段なりの差があるか食べ比べしてみる」と言ったんだってさ。

やがてゲームは売れに売れ、英国の10代アーティストのウィリアム・ピュー(William Pugh)と合わせて630万ドル(6.5億円)の資産家に。レーデンは卓球台を買った。2013年ゲーム・オブ・ザ・イヤー受賞後また取材攻撃がぶり返し、「感謝は山々だが最近鬱で困ってる。しばらくひとりにしてください」とブログに書いた。上がそのイラストだが、いやほんと暗い…


『Minecraft』で億万長者になったマルクス・ペアソン(Markus Persson)

最初は戸惑っていたが、やっとこの状況に馴染んで、移動は自家用ジェット、豪華パーティー開いてファンと友だちに富を還元する日々。この人はたぶん大丈夫。


『Braid』で億万長者になったジョナサン・ブロー(Jonathan Blow)

大ヒット飛ばした人は「次」のプレッシャーも相当だが、彼の場合は儲かったお金を次作に注ぎ込み、意欲満々。この人もたぶん大丈夫。


『スーパーミートボーイ』で億万長者になったエドムンド・マクミーレン(Edmund McMillen)

彼のことを紹介したドキュメンタリー『Indie Game: The Movie』が公開になってから、「あなたのようになりたくて自分も仕事辞めました」というメールが来るようになって困ってる。

ワンルームで10年近くゲーム開発の仕事をしてきた彼は、「自分は一介のゲーム製作者、ひとりが好きなアーティストだ。売れてなければ今頃おんぼろワンルームでまた他のゲーム書いてるだろう。その方がよっぽど幸せだったかもな」と話している。




ゲームつくる人って面白いなあ。


[New Yorker]

April 4, 2014

XBoxのバグ発見の5歳児に謝礼:Five-Year-Old Boy Finds Xbox Security Flaw



How adorable.

カリフォルニアの5歳児クリストファー・ヴォン・ハッスル(Kristoffer Von Hassel)君が、XBOXでパパのアカウントに入って未成年ゲーム遊んでいるのがパパにばれた。

 「全部遊べる。入り方は誰にもわからないよん」

としらばっくれていたが、セキュリティの専門家のパパに教えてくれってせがまれたら(キネクトは本人認証できない顔のハックが続くと自動ロックかかってしまうので、それで必死だった)、まんざらでもない気分になって教えてしまった。

やり方は簡単。でたらめなパスワードを入力し、出てくる次の画面をスペースキーを端まで押してENTER押すと…バックドアが開いてしまうのだ! なんというマヌケな穴! 5歳児以外は絶対やりそうもないことだけど!!!

記者「最初どう思いました?」
パパ「おーって思いましたよ(得意げ)」

早速親子でマイクロソフトに通報して穴を塞いでもらい、同社からは謝礼としてゲーム4種と50ドルとXBoxLive会員1年分が届いた。研究員リストにも名前が載り、「ああ、有名人になっちゃった、どうしよう…」と顔を隠して照れるクリストファー君であった。


[KGTV via Yahoo]

April 2, 2014

NYSE釘付け。HFT批判本めぐるIEX社長とBATS社長の喧嘩生中継:Katsuyama vs. O'Brien

 


It was the fight that stopped trading on the floor of the New York Stock Exchange—IEX's Brad Katsuyama vs. BATS Global Markets president William O'Brien on high-speed trading and 'rigged' markets. - Katsuyama vs. O'Brien - who won the fight?

アメリカの株式市場の半分を占めるHFT(High Frequency Trading:超高速・高頻度取引)。

そのトリックの全容を描くマイケル・ルイスの本『Flash Boys』が一昨日出版され、昨日午後はこの本に登場するIEXのブライアン・カツヤマCEOとBATSのウィリアム・オブライアンCEOがTVで著者を挟んで大激論、ニューヨーク証券取引所のトレーダーたちが手を休めて見入った。

HFTはコンピュータが自動執行するアルゴリズム・トレーディングの一種で、千分の1秒という超高速で売買するもの。

HFTトレーダーは遅い一般投資家からシステムに入る注文を1000分の1秒早く見て少し高く売ることができる。ひとつひとつの取引きで入る差益は微々たるものだが、塵も積もれば山なので、HFT反対派は「一般投資家には勝ち目がない」と言っている(HFTトレーダーは「手数料も減るし、流動性も確保できるから一般投資家に恩恵がないわけではない」と言ってるが)。

なぜそんな超高速取引が可能なのかというと、NYSEやナスダックのような取引市場に大金払って、市場のサーバーのある本丸の直近にサーバーを置かせてもらってるから。通信ケーブルは短ければ短いほど注文は早く届く、というわけ。

で、「こんな高速道路と一般道路の二段構造では公正な取引きは不可能でしょ」というんで、本丸のサーバーとの間に通信ケーブルをとぐろ巻きにして置いて全員公正にしたのがカツヤマ率いるカナダのIEXで、ルイス本ではカツヤマが善玉として描かれている。カツヤマ側の主張をルイスが書いた本、と言ってもいい。

当然面白くないのは、BATSのような超高速取引が優遇される株式市場である。オブライアンCEOは早速「こんなトンデモ本信じるな」と連続ツイートし、その勢いでTV生中継に出て、ガーッと喋った。

23分のフルバージョンはここ。トレーディングルームからカツヤマの主張に一瞬拍手が湧いている。中小証券会社のトレーダーはきっと河原乞食なんだろうなあ。

オンライン判定結果は以下の通り。

(c) CNBC


尚、本のタイトル『フラッシュ・ボーイズ』はフラッシュ・クラッシュからきてるものと思われる。