50年前の私には夢がある演説で世界は感動、FBIは盗聴を始めた:After MLK's Dream Speech, FBI Began Wiretapping

The Rev. Martin Luther King Jr.’s “I Have a Dream” speech inspired the world. It also galvanized the FBI into undertaking one of its biggest surveillance operations in history. Initially approved in October 1963 by then-Attorney General Robert F. Kennedy, the FBI’s wiretap and clandestine microphone campaign against King lasted until his assassination in April 1968.
マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の演説「私には夢がある」は世界に感銘を与え、FBIを米史上類を見ない大掛かりな監視活動に駆り立てた。1963年10月FBIはロバート・F・ケネディ司法長官(当時)の認可を取り付けキングに隠しマイクを仕掛けて盗聴を開始、監視活動は1968年4月のキング牧師暗殺まで続いた。
Source: Bloomberg 

キング牧師の名演説を契機に始まった監視活動は、「共産党と繋がってるんじゃないか」という根拠のない疑惑をベースに盗聴マニアのジョン・エドガー・フーヴァー(J. Edgar Hoover)FBI長官が裁判所から令状も取らずに始めたものだ。

当時のFBIのもてる技術を総投入し、「ソビエト諜報員に駆使するのと同様のテクニックを駆使」し、「目をつけた(公民権運動の)団体には保留もなく無差別に行った」と、ウィリアム・サリバン(William Sullivan)国内諜報部トップ(当時)は1975年上院調査委員会審問で証言している(因みに「俺の訃報を読んでも事故死だとは思うな」と生前言っていたサリバン氏は引退後、狩りに向かう途中、鹿に間違えられて22歳の男の0.30口径のライフルで撃たれて事故死)。

1964年1月にはケネディ長官に無許可で捜査を拡大し、キング牧師の訪問先ホテルに盗聴器を仕掛けて会話を録音、初回ウィラード・ホテルの録音テープはリール19本分にも及んだ(上院調査委チャーチ報告書より)。 

キング牧師の「I Have A Dream(私には夢がある)」演説から今日で50年。あれから何か変わったのかな…。


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[Washington Post]


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