山中教授も二股。大学のノーベル賞受賞者のカウントは実にファジィ:Nobel winners claimed by many universities @mercnews


(c) UCSF

I was just happy to see Shinya Yamanaka being celebrated in both sides of the Pacific Ocean. As Swedish proverb goes; shared joy is double joy.  In the news conference, Dr. Yamanaka expressed his appreciation for Gladstone Institutes;  "I had no track record of achievements. Still they hired me.  I was a really lucky.  I would not have been here without their generous support." (via NHK)

When Alvin Roth won Nobel Prize this week, both Stanford and Harvard claimed one addition to their Nobel Prize recipients.  Their local news calls him "Brooklyn resident," while our local news calls him "Menlo Park resident."  Funny.  San Jose Mercury has nicely compiled more extreme examples of the fuzzy math.


日本では「京大の山中伸弥教授」だが、アメリカでは「グラッドストーン研究所上級研究員の山中伸弥」。UCサンフランシスコ教授も兼務しており、今も月のうち1週間はグラッドストーン研究所にきてUCSF研究員8名から成るラボの指導を行なってる。

日米結んだ記者会見で山中教授は「「何の実績もなかった私を研究所は雇ってくれ、自分は本当に幸運だったと思う。研究所の仲間がいなければノーベル賞受賞はなかったでしょう」と感謝の言葉を語ったんだってね(NHKの記事はもう削除されてる)。UCSFも研究所も「シンヤがんばった」と心からお祝いしてて、見てるこっちまで嬉しくなったよ。UCSFの受賞特設ページはここ

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山中教授の場合は、グラッドストーンの自由闊達な空気が研究に本当にプラスに作用してるみたいなので二股も納得なのだけど、今週ノーベル経済学賞とったアルビン・ロス(Alvin Roth)氏も1月までハーバードに在籍予定なのだけど、一足早くスタンフォードで教鞭とり出したばかりに、ここのニュースでは「スタンフォード大学」になってしまってる! な~んか9回裏2アウトで試合決まってから交代したピッチャーが手柄全部持ってくような話だなぁ、いいのかなと思ってたら、サンノゼマーキュリーにもっとアレレな事例が沢山載ってたよ。

例えば…

・コロンビア大は学部の元学生までカウントしている。大学の読書室でたまたま小説書いてたオルハン・パムク(Orhan Pamuk、2006年ノーベル文学賞)もコロンビア。

・スタンフォード大は隠居して教鞭執る教授もカウント(ロス教授の例)。客員教授も含めたり含めなかったりするので大学関係者の間でも統計に一貫性がない。

・英ケンブリッジ大は昔クビにしたバートランド・ラッセル(Bertrand Russell、1950年ノーベル文学賞)までカウントしている。

・ジョンズ・ホプキンス大とコロンビア大は大恐慌時代、研究所で給与支払い拒否してタダ働きさせてたマリア・ゲッパート=メイヤー(Maria Goeppert Mayer、1963年ノーベル物理学賞)までちゃっかりカウントしている。

ちょっとちょっと! 因みに1901年創設以来ノーベル賞受賞者は通算835名きっかりなのだが、大学側のカウントでは「数千名にのぼる」そうだ。


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[Nobel winners claimed by many universities - San Jose Mercury News]

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