中国のグーグル報道ガイドライン:China's instructions on reporting on Google



Brian Lam's commentary on Google-China conflict got a huge reaction from Japan. Some skeptical, but almost all agree that it's an eye-opening piece that sheds light on the issue from completely different angle. 

After reading it, though, I had to wonder if people in China can read his post....  The answer is NO.

Read the instructions the Chinese government issued to domestic news Web sites to describe how they should portray Google's decision to move its search engine to Hong Kong.


ギズのラム編集長が書いた「グーグルが善で、中国が悪なのか?」(原文)が大反響だ。懐疑的意見もあるが、こういう逆の視座も大事だね、ということで概ね一致している。問題はこれを中国の人が読めるかどうかだけども…まあ、無理だろうな…。

以下は先月末、グーグル検索事業香港移転問題に関して中国国内ニュースサイトに中国政府が配った報道ガイドライン。Berkeley China Internet Projectが運営する中英ニュースサイト「China Digital Times」が翻訳・公開したものを、ワシントンポストが再掲した。訳しておこう。


- in Japanese

全編集長・経営者各位

グーグルが中国市場撤退を正式発表した。これは影響甚大な事件である。これが引き金となってネティズンの間では議論が巻き起こっており、その勢いは民間レベルに止まらない。よってこの時期は以下のコンテンツ要件に従うよう、厳格なる注意を払っていただきたい。:

A. ニュース欄について

1. 中央政府の主要報道機関(サイト)のコンテンツのみ使用すること。それ以外のソースからのコンテンツは使わない。

2. 再掲時にタイトルを変えてはならない。

3. ニュースのお奨めでは、中央政府の主要報道機関のサイトを紹介すること。

4. 関連トピックのページは作らない。意見交換の場は設けない。本件に関係のある調査報道は行わない。

5. 本件に詳しい専門家・学識経験者とオンラインプログラムを行う際には事前に許可申請を行わなくてはならない。この種の自主プログラムの企画は厳禁とする。

6. ニュース記事下のコメント投稿は慎重に管理すること。



B. フォーラム、ブログ、その他インタラクティブメディア欄について

1. グーグル問題の討論会および調査は許可されていない。

2. インタラクティブ欄ではこのトピックを推奨しない。このトピックおよび関連コメントをトップに掲載しない。

3. 全サイトには本件を良い口実とし、党・国・政府官庁・インターネット政策を攻撃する文章・写真・音声・動画を一掃するよう、お願いする。

4. 全サイトには、グーグルの立場を支持たり、グーグルに献花したり、グーグルに中国に残るよう引き止めたり、グーグルを応援したり、その他諸々の政府政策と論調の異なる文章・写真・音声・動画を一掃するよう、お願いする。

5. グーグル関連のトピックに関しては、情報交換、コメント、その他インタラクティブなやり取りを慎重に管理すること。

6. 他地域の経営チーフには、グーグル関連情報の監視要員を特別に割り当てるようお願いする。市民集結については情報が入り次第、速やかに報告を上げること。

監視統制グループには、上記の指示に従い直ちに行動の監視・規制を行うようお願いする。問題は見つかり次第、速やかに担当部署に通報すること。


補足ガイドライン

-- グーグルの情報およびプレスリリースには参加しない。それについての報道も行わない。
-- 市民やイベントを通してグーグルが我が国に圧力をかけている件は、報道しない。
-- 関連記事(我々の記事・論説・情報)は真ん中に掲載すること。我が国が掲げる関連政策の攻撃に使える材料をグーグルに提供しない。
-- グーグル中国撤退の話題については、関連部署が発行したものを使用すること。


[China Digital Timesvia The Washington Post via jmcm's comment]

Comments

  1. これは・・・、戦前の日本?
    こんなことをしている国が(私の感覚では)世界第二位の経済力を持っているとは・・・、驚きです。
    まぁ、官民一体で邁進する国家的バイタリティは、日本から見ると羨ましいところもありますが。。。

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  2. ね…戦時プロパガンダみたい。広告は少なくとも「消費」という投票権が一人ひとりにあるけども。

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